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2005.09.25

【はっしゃん】小売業界の業界分布2

小売業界の業界分布編2回目です。
前回と同じ分布図を再掲します。

kouri_gyokai_1

kouri_gyokai_2

横軸はどちらのグラフも同じです。
上のグラフからは、経常利益と時価総額には、
明らかな比例関係があることが分かります。

では、下のグラフはどうでしょうか?
横軸となる時価総額はそのままで、
縦軸の経常利益を売上高に変更したものです。

この売上高と時価総額のグラフには、
経常利益と時価総額のような
比例関係がないことがわかると思います。

具体的には、
 家電量販・PC
 食品スーパー
 ホームセンター・家具
 ドラッグストア
の4業界は利益率が低い業界のため、
売上高が大きくても時価総額は高くありません。

これらの業界は、元来ディスカウンター
として存在しているわけですから、
薄利多売が前提となっています。

大規模店を作って仕入販売するだけの
極めてシンプルなビジネスモデルです。

逆に、製造小売りというビジネスモデルで、
収益構造を転換させたカジュアル衣料品業界や、
フランチャイズ型チェーンストアとして
高い収益力をほこるコンビニ・中食業界は、
利益相応の高い評価を受けています。

つまり、売上規模をどれだけ増やしても
利益が上がらなければ市場からは評価されない。
ということが確認できるわけです。

売上と利益の関係は、小売業投資のすすめ
の記事で簡単に説明していますが、
小売業の場合は、売上、粗利、販管費
の3要素でほぼ決まりますから、
粗利と販管費は、売上と同じくらい
重要な情報だと理解しておいてください。

なお、利益率の低い業界と高い業界の
投資妙味は原則として同じです。
小売業の場合は利益率の高低にかかわらず
規模が2倍になるとすれば、
売上や利益の期待値も2倍なります。
利益変化率(増益率)はどちらも同じなので、
時価総額(株価)への影響も同じというわけです。

ありがたいことです。

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2005.09.22

【はっしゃん】小売業界の業界分布1

今日は、小売業界を各業界単位で集計して
規模や評価を確認してみたいと思います。

まずは、下のグラフを見てください。

kouri_gyokai_1

このグラフは、同業他社比較シリーズで
これまで紹介してきた銘柄を
業界単位でまとめて集計したものです。

わかりやすいように縦軸に経常利益、
横軸に時価総額をとって
業界単位に集計して分布させています。

 注)ホームセンターと家電量販は、2軸ともほぼ同じなので重なっています。

各業界が赤のラインを中心に
分布しているのがわかると思いますが、
このグラフで時価総額は経常利益に
おおむね比例していることが確認できます。

細かくいえば、カジュアル衣料品業界は、
時価総額がやや高めになっていて、
食品スーパーは低めになっているわけですが、
統計的なレベルでは同じと考えてよいと思います。

業界における時価総額と経常利益の関係は、
個別銘柄における株価と一株利益(EPS)
の関係と相対的に同じものです。

時価総額を発行株数で割ったものが株価で、
経常利益から法人税などを除した純利益を
発行株数で割ったものがEPSだからです。

つまり、業績が拡大して利益が増えれば、
時価総額(つまり株価)も上がるというわけで、
小売業内での業界格差にこだわらず、
とにかく成長株を探せばいいということです。

そして、その成長株というのは、
 成長株=EPSの上昇が見込める株
ということになるわけです。

例えば、PERが20倍だとすると、
 株価=PER×EPS
なので、EPSが20円だと株価は400円。
EPSが30円になれば600円になります。

これは、上グラフの経常利益と
時価総額の関係でも証明されています。

さて、最後に下のグラフをみてください。

kouri_gyokai_2

このグラフは、前のグラフの縦軸を
経常利益から売上高に変更したものです。
さて、この分布状況をどう読みますか?

売上市場主義がナンセンスであることが
見事に証明されています。
詳細は、次回にしたいと思います。

ありがたいことです。

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2005.09.10

【はっしゃん】の持株会のすすめ

今日は持株会について語ってみたいと思います。
少し長文ですが、よろしければお付き合いください。

●持株会とは?
 四季報をみると、株主上位に
 従業員持株会が入っている
 ところを見かけると思います。

 持株会は、従業員が給料の一部を積み立てて
 自社株式を購入する制度です。

 持株会を通じて購入した自社株は、
 市場でいつでも売却できますので、
 持株会は、従業員の資産形成手段として
 大きな役割を果たしています。

●株式投資の登竜門
 わたしは新卒後10年間
 東京のIT企業に勤務した後、
 田舎に帰ってパソコン講師に転身しました。

 このIT企業が上場企業だったので
 持株会に入会し、これが株式投資の
 直接のきっかけになっています。

 サラリーマンにとって持株会は
 株式投資の登竜門になっています。

●持株会を利用しよう
 持株会投資については、
 賛否両論あると思いますが、
 【はっしゃん】式の長期投資では、
 「最大限に利用すべし」
 ということになります。

 持株会投資で成功した話は、
 あまり聞いたことがありませんが、
 【はっしゃん】持株会で少しばかりの
 利益を手にしていますので、
 簡単に紹介したいと思います。

●ドルコスト平均法
 持株会投資は必然的に長期投資、
 それもドルコスト平均法になります。
 これは、毎月同じ銘柄に同じ金額を
 投資し続けるという方法です。

 成長企業の場合、この方法は非常に有利です。
 わたしは、持株会を通じて退職するまで約10年間、
 毎月2~3万円(上限いっぱいまで)を
 自社株に投資し続けていました。

●持株会のメリット
 持株会の大きなメリットとして、
 投資対象となる会社のことを
 よく理解できる立場にあることが
 あげられると思います。

 勤務先だから当たり前ですが、
 他の投資家が知ることができない
 内部情報も知ることができますから、
 かなり優位な立場にあることは
 間違いありません。

 長期投資では企業分析が基本ですが、
 より多くの情報が手に入る勤務先企業は、
 ベストな選択肢の1つになると思います。

●持株会のデメリット
 持株会のデメリットとしては、
 企業が倒産した場合、
 収入と資産を同時に失う
 ことが言われています。

 ようするにリスク管理の問題ですが、
 これは株式投資や経営のことを
 全く知らない素人のリスクです。

 賢明なる投資家ならば、
 投資先企業の倒産リスクくらい
 容易に判断出来ると思います。

 わたしが持株会に入会していた時も、
 山一証券の倒産などがあり、
 持株会を敬遠する人は多かったですけど、
 株は安い時に買うものですからね。

●上場企業サラリーマンの特権
 持株会投資は上場企業に勤務する
 サラリーマンにのみ許された特権で、
 長期の資産形成で大きなメリットがある
 非常に意義のある制度だと思います。

 個人的には、上場企業に勤める
 唯一のメリットが持株会投資である
 といっても過言ではないと思います。

 極論すれば、従業員持株会のない会社、
 あるいは、長期投資に不適格な会社は
 雇用契約を結ぶ価値がないと思います。

 投資家として投資するに値しない会社に
 雇用されているって、それでいいんですか?
 ってことですね。

●上場企業と従業員の関係
 もっとも、わたしは二度と上場企業に
 勤務するつもりはありません。
 よくよく考えてみると、上場企業というのは、
 従業員ではなく、株主の方を向いた
 経営をしているんですよ。

 昔ながらの日本的な家族主義経営を
 貫いていることろは、もう皆無でしょう。
 厳しい国際競争に勝つためには、
 コスト削減が大前提ですから。

 そういう上場企業にとって従業員は、
 人件費の要因でしかないですから、
 株主の求める効率化経営に応えて
 企業価値を上げるためには。。。
 これ以上、言わなくても分かりますよね。
 株式投資を続けていくうちに、
 このカラクリに気がつき退職を決意しました。

 というわけで、上場企業に嫌気がさした
 わたしは、退職時に一部を売却して
 少しばかりの利益を得ました。
 その後、10倍以上になったので
 半分以上は売却済みですが、
 残りは、まだ保有していて、
 大きな含み益になっています。

●長期投資の王道
 わたしが持株会投資を始めたのは
 たまたまバブルの崩壊後からなので、
 運がよかった面も否定できません。(笑)

 しかしながら、持株会を通じて、
 ドルコスト平均法という
 長期投資の王道を10年近く
 実践したことは間違いありませんし、 
 これが株式投資を志す契機になりました。

 今でも同じ状況なら
 同じことをすると思います。

 上場企業サラリーマンのみなさん、
 持株会投資を積極的に活用しましょう。

ありがたいことです。

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