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2006.01.30

【はっしゃん】経常利益と時価総額と成長率

ライブドア事件以降、
精神論ばかりだったので
久しぶりに技術論を
展開してみましょう。(笑)

【はっしゃん】が集中投資している
薬王堂が属するドラッグストア業界
を取り上げてみます。

早速ですが、下の表をみてください。
ドラッグストア業界の全銘柄を
今日の株価で計算した時価総額で
上位からソートしています。

060130_drag1

また、各銘柄の2期予想
(今期予想、来期予想)
を四季報から参照して、
その平均値を計算しています。

(2772 ゲンキーについては
 先日の下方修正を反映して
 独自に予想を修正しています。)

この表を分析してみると
「重要な事実」が分かりますが、
ちょっと分かりにくいと思うので
グラフ化してみます。

060130_drag2

060130_drag3

上図は全銘柄のグラフ。
下図は、上グラフでは分かりにくい
時価総額下位のグラフです。

縦軸には時価総額。
横軸は2期予想を平均化した
予想経常利益になっています。

説明するまでもなく、
経常利益と時価総額に
明らかな比例関係が
あることが分かると思います。

株価は将来の業績を織り込む
と言われていますけど、
このように集計すれば、
「予想経常利益と時価総額」
の比例関係は証明できます。

ただし、一部に例外が存在します。
上位企業では、
 9989 サンドラッグ
 7649 スギ薬局
下位では、
 3349 コスモス薬品
 2717 ウェルシア
の4社が該当すると思います。

これら4社は予想経常利益に比べて
明らかに割高な水準まで
時価総額が評価されていますから、
その理由を科学的に証明できなければ、
投資対象から外した方がよいでしょう。

実は説明できなくもないですが、
ここでは関係ないので省略します。(笑)
例外企業を除いてしまえば、
後はもう簡単ですよね。

経常利益に比例して
時価総額(つまり株価)が
増えていくことが証明
されているわけですから、
残りの企業のなかから
これから経常利益が増えそうな
成長企業を選べばいいだけです。

単純にいえば、市場の期待する
予想経常利益が2倍になれば、
時価総額も2倍になりますから、
例えば、20%成長の企業の場合は、
 1年後 120%
 2年後 144%
 3年後 173%
 4年後 207%
となり、少なくとも4年後には
2倍になることが期待できます。

【はっしゃん】的には、
これらの条件で絞り込んで
この業界では薬王堂が一番!(笑)
だと思っているので、
薬王堂に集中投資をしていますが、
どこを評価して買うかは、
人によって全く違いますから、
安易なパクり投資は、
ダメなんじゃないかと思います。

例えば、【はっしゃん】の
株式資産は現在、約7000万円です。
つまり、20%成長企業に投資して
放置プレイをしていれば、
4年後には1億4000万円。
8年後には2億8000万円に
なることが期待できます。

わたしは、このパフォーマンスを
投資基準にしているので
これを達成する手段として
もっともリスクが低いと思われる
低PERの月次情報公開企業を
メインターゲットにしています。

月次情報で進捗率を確認して
長期的に20%の成長シナリオさえ
維持できれば、それで十分です。

まあ薬王堂は、もう少し期待
できると思いますが。(笑)

4年で2倍ではダメだという人は(笑)
例えば、30%成長企業に投資すると
3年で2.2倍になります。
もちろん、30%成長企業は、
20%成長企業よりもリスクが高く
投資難易度も高くなります。

このような成長株投資の
ノウハウについては、
「はっしゃん式長期株投資」
で詳しく解説していますし(笑)、
他の優秀な成長株投資家の
ブログでも勉強できると思います。

ともかく、予想経常利益と
時価総額は比例しますので、
・成長力のある銘柄を選択すること
・できるだけ長く保有すること
の2点が重要だと思います。

ありがたいことです。

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2006.01.25

【はっしゃん】いいバッティング

イチロー選手は、
ヒットを打つことではなく
いいバッティングをすること
を心がけているそうです。

いいバッティングをしても
結果が出ないこともありますが、
それは良しとするそうです。

逆に、いいバッティングが
できていないのに
好結果になる場合は、
なぜいいバッティングが
できないのかを考える。

いいバッティングができれば、
結果は後からついてくる
という考え方ですね。

ヒットや打率ばかり
気にしていてはダメなんです。

結果だけで満足してしまえば、
そこで進歩が止まってしまいます。

 * * *

企業経営も同じことですね。
よい商品、よいサービスを提供し、
お客様に喜んでいただくこと。

これが、すべての基本です。
一生懸命努力しても
報われないこともありますが、
基本を忘れてはいけません。

何の努力もしないのに
たまたま結果がうまく行く
ときもありますよね。

このようなときも過信せず、
よく分析して次につなげる
ことが大事なんです。

そこまでやらないと
好調は持続できない。
好業績を続けるということは、
実は大変なことなんです。

今にして思えばですが、(笑)
「時価総額が全て」
なんて豪語していた
あの経営者は、
いったい何だったんだろう?

 * * *

最後になりますが、
株式投資もまた同じことです。

株式投資というのは、
さまざまな要因から
企業業績を予測するゲームなんです。

株価じゃないですよ。
あくまで基本は企業業績であり、
将来の企業価値なんです。

株価は業績の後から
ついてくるものですから
株価だけみて投資しているようでは
何年やっても上達しませんし、
投資成績という結果だけを
求めても意味はありません。

カネが全てじゃダメですね。
株式投資は、カネより
大事なものを学べる
非常に有意義なゲームです。

結果がよいときも
悪いときも過信せず、
基本に忠実に
努力を怠らないこと。

スキルなんて簡単には
上達しませんから、
ゆっくり少しずつでも
地道に努力を重ねる。
これが成功への近道なんです。

ありがたいことです。

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2006.01.24

【はっしゃん】強者の戦略と弱者の戦略4

ランチェスター編の最終回です。

ランチェスターの法則では、
強者より力の劣る
弱者が採る戦略として
オンリーワン(差別化)戦略を
あげています。

具体的に言うと、
第3回で説明したように、
 1)勝てない勝負を避ける
 2)自分に有利な戦いを選ぶ
 3)得意分野に集中する
の3つがあげられます。

ランチェスターの法則本では、
少し違う書き方をしています。)

これらの戦略は株式投資にも
応用することができます。

株式投資における
差別化ポイントといえば、
・銘柄選び
・売買タイミング
の2点に集約されると思います。

これらにおいて
自分なりの勝ちパターンを
作ってしまえばよいのです。

わたしの場合は、
次のようになっています。

■銘柄選びの差別化ポイント

1)勝てない勝負を避ける

 月次情報が非公開の企業には
 原則として投資しない
 (研究対象に含めても買わない)

2)自分に有利な戦いを選ぶ

 自分でビジネスモデルが
 理解できる銘柄にしか投資しない
 (安易なパクリ投資はしない)

3)得意分野に集中する

 割安成長株1~2銘柄に
 絞り込んで集中投資する

■売買タイミングの差別化ポイント

1)勝てない勝負を避ける

 自分に理解できる値動きの
 銘柄のみを売買する。
 (株価=EPS×PERで計算できる銘柄)

2)自分に有利な戦いを選ぶ

 買値を1円でも下回ったら
 原則として全て損切りする。
 (含み損を作らない)

3)得意分野に集中する

 短期売買を避けて、
 成長が続く限りアホールドする。

実際には、多少の例外もありますが、(笑)
基本方針はずっと変わっていません。

得意分野は人それぞれ
だと思いますので、
自分なりの投資方法を
確立することが
重要なことだと思います。

ありがたいことです。

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2006.01.16

【はっしゃん】強者の戦略と弱者の戦略3

ランチェスター編の3回目です。

ランチェスターの法則には、
第1法則:一騎打ちの法則
第2法則:集中効果の法則
の2つがあります。

前者は、古代戦のような
1対1の一騎打ちの法則。

後者は、銃火器や航空機
などによる遠隔攻撃が
主力となった近代戦による
確率戦闘の法則です。

第2回で説明したように、
ランチェスターの2つの法則は、
戦闘における数の優位を
具体的な数式で説明したものです。

一騎打ちにしろ確率戦闘にしろ
数で不利にある弱者は、
まともに戦っては勝ち目がありません。

では、弱者は必ず負けるのか?
というと、決してそうではありません。
負けると分かっている無駄な戦いを避け、
自分の有利な戦いに持ち込むことで、
勝機が見えてきます。

その基本となる戦略が、
オンリーワン(差別化)です。
ここでいうオンリーワンとは、
誰もが「もともと特別なオンリーワン」
ということではありません。(笑)

第1回のグラフに戻ってみてください。
・セブンイレブン
・ヤマダ電機
・ファストリテーリング
・ニトリ
・良品計画
・ABCマート
・CCC
カテゴリーキラーと呼ばれる
各分野のナンバーワン企業は、
それぞれ得意分野に集中投資した
オンリーワン企業です。

彼らは、最初からオンリーワン、
ナンバーワンだったわけではなく、
何年もかけて同業他社や
百貨店、GMSといった
既存流通の強者からシェアを
奪っていった挑戦者です。

ただし、今は強者として
守りの戦略を余儀なくされている
側面があります。
なぜなら、市場が毎年のように
増収増益を要求するからです。(笑)

例えば、王者セブンイレブンは、
SHOP99と真っ向勝負できません。
なぜなら、生鮮コンビニは
セブンイレブンより儲からない
ビジネスモデルだから
市場がそれを許さないのです。

「経営の自由度を損なうため」
という理由で株式公開を
選択しない企業があるのも、
このような市場圧力のリスクを
理解しているからでしょう。

このように、真のオンリーワン戦略とは、
強者にも真似することができない
弱者必勝の差別化戦略だと言えます。

「はっしゃん式長期株投資」では、
このような視点で業界
および銘柄を分析し、
数字的な裏付けのある
オンリーワン企業を
ピックアップしています。

ランチェスターの法則の真理は、
最終的には、数の論理ではなく、
消費者に支持された
「よい商品・よいサービス」
が選択されるという
シンプルな競争原理にある
と理解しています。

ありがたいことです。

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2006.01.09

【はっしゃん】強者の戦略と弱者の戦略2

ランチェスター編の2回目です。

ランチェスターの法則は、
イギリス人のランチェスター
という人によって第一世界次大戦時に
導き出された軍事法則です。

ランチェスターに限らず
戦争で弱者が勝つために
取る戦略は決まっています。

有名なのは、織田信長の
桶狭間の戦いですね。

ランチェスターの法則の
面白いところは、
航空機などの近代戦についても
具体的な数値で
求めたところでしょうか。

第1法則:一騎打ちの法則
第2法則:集中効果の法則

の2つがあります。

一騎打ちの法則とは、
「1対1の戦いにおいて
 武器の性能が同じであれば
 兵力が大きい方が勝つ」
というものであり、

A軍:10
B軍:3

10-3=7で
A軍が勝ちです。

集中効果の法則とは、
「多数対1の確率戦闘の場合、
 武器の性能が同じであれば、
 戦力の二乗の差になる」
というものです。

A軍:10
B軍:3

100-9=91で
A軍が勝ちです。

また、A軍の残存兵力は、
一騎打ちでは7ですが、
確率戦の場合は√91=9.54
となり、ほぼ無傷の
圧勝となるわけです。

A軍の立場に立てば、
一騎打ちを避けて、
より確実に勝てる確率戦を
選択する方がリスクが
少なくて済むということです。
これが強者の戦略です。

逆にB軍はまともに戦っては
勝ち目がありませんので、
なんとかして

B軍:3
A軍:1

のような状況に持ち込む
必要があります。
これが、弱者の戦略です。

じゃあ、どうやって
持ち込むのか?
は、次回に続きます。(笑)

ランチェスターの法則は、
このような軍事理論を
企業のマーケティングや
出店戦略に応用したものです。

また、株式投資の世界も
命の次に大切なお金をかけて
初心者とプロが同じ土俵で戦う
立派な戦場ですから、
同じことが言えると思います。

ありがたいことです。

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2006.01.06

【はっしゃん】強者の戦略と弱者の戦略

「はっしゃん式長期株投資」
に掲載した小売業界分類の完全版を
業界別に時価総額で
グラフ化してみました。
(2005年末の株価で計算)

060106_jikasougaku

このグラフは業界別に
トップ企業の時価総額が
大きい順に並べてあります。

ピンク>紫>青>緑>黄色>オレンジ

企業名は、下のリンクで
確認してみてください。

コンビニ・中食(17社)
GMS(17社)
家電量販・PC(16社)
アパレル(41社)
百貨店(15社)
ホームセンター・家具(22社)
生活雑貨(21社)
メガネ・アクセサリ(23社)
カルチャーショップ(21社)
外食店(77社)
自動車・カー用品(23社)
ドラッグストア(28社)
食品スーパー(43社)
通販・eコマース(22社)
その他小売(10社)

また、6位以下の企業は
全てをまとめてオレンジ色
にしてあります。

実際の各社の競合関係は、
このグラフのように
単純に縦割りできるものでは
ありませんし、
非上場企業も存在しますから、
グラフだけで全てを
判断することはできません。

しかし、時価総額は
企業規模を表す鏡ですから、
同業の競合企業が
どのような力関係に
なっているかを見て取る
ことはできると思います。

独占になりつつある業界。
上位寡占になっている業界。
トップ企業の力が弱く混戦の業界。

経営戦略は強者である上位企業と
弱者である下位企業とでは
全く違ったものになってきます。

強者には強者必勝の戦略があり、
弱者には弱者のための
オンリーワン戦略があるのです。

各社のビジネスモデルを
見極めて優位性を判断する場合、
詳細な業界分析が欠かせないのは、
このためです。

このあたりのマーケティング理論や
経営戦略でオススメできる本が
ランチェスター戦略経営入門です。

ランチェスターの法則は、
ビジネス書では古典といっても
よい部類かと思いますが、
非常に勉強になる本ですので、
まだ読んでいない方は、
ぜひ読んでみてください。

マーケティングや経営戦略と
株式投資も同じことです。

わたしが、得意分野である
小売業に集中投資しているのも
自分が弱者であると認識して
ランチェスターの法則を
株式投資で実践しているからです。

はっしゃん式集中投資の原点
といってもいいかなと思います。

ありがたいことです。

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