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2017.10.28

【はっしゃん】法人減税と長期投資

はっしゃんです。

今日は「法人減税と長期投資」について

法人減税により企業の実効税率は
 2011年 約40%
 2012年 約37%
 2014年 約35%
 2016年 約30%
と低下が続いています。

実効税率から計算すると、
2011年以前と比べて企業の税引後利益は、
約16%増加することになります。

上場企業で利益が安定している
内需企業3社の経常利益と純利益から、
実効税率を概算してみます。
(2013年以降)

■<9432>NTT
9432

■<9843>ニトリ
9843

■<2782>セリア
2782

※数値は会社予想ベース(一部独自推定もあり)です。

実効税率が低下することで、
最終利益の割合が増えている
ことが分かります。

マイナス金利下の現在、
銀行にお金を預けたところで、
利子はないのも同然ですが、
上場企業の株式を購入しておけば、
法人減税を考慮すると、
直近5年間で「理論株価換算2.56%」
の恩恵があったことになります。

残った利益は配当として株主還元されたり、
内部留保となって企業競争力を高めます。

 * * *

ところで日本の法人税は安いのでしょうか?
実は決して安い方ではありません。

グローバル経済では企業は国を選べますから、
法人税が国際競争上、重要な要素である
ことは言うまでもありません。
各国の法人実効税率を比べると・・
 アメリカ:約40%
 フランス:約33%
  ドイツ:約30%
   中国:約25%
 イギリス:約20%
となっており、日本は減税後でも、
まだ先進国では真ん中くらい。
イギリスより10%も高くなっています。
財務省HPより:http://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/corporation/084.htm

現在、先進国の中ではアメリカの
法人税が最も高い水準にありますが、
トランプ大統領は法人税を40→20%に
引き下げる大胆な改革案を出しています。

現在の米国株高には、このような法人減税改革を
織り込んでいる側面もあり、
世界的な株高に「国際的な法人減税競争」という
背景があることは興味深い点です。

そして、日本の法人税についても、
さらなる減税圧力がかかるとみて
間違いないでしょう。

この法人減税メリットを最も享受できるのは、
株式への長期投資なのです。(笑)

「国策に売りなし」ですね。

ありがたいことです。

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成長の軌跡<7532>ドンキホーテHD

はっしゃんです。

「成長の軌跡」の企画では、
成長企業のIPOから現在までの、
超長期間に渡る成長のドラマを
株価チャートで振り返ります。

第1回は「安売りの殿堂」として、
上場から20年で急成長を遂げた
ドンキホーテHDです。

株価チャートには「理論株価チャート」を使いますので、
株価と同時に業績推移も見ることができます。

理論株価チャートは、
・緑色ライン:資産価値
・橙色ライン:理論株価(資産価値+事業価値)
・水色ライン:理論上限
から成っており、四半期ごとの
財務指標から計算されています。

なお、はっしゃんは、この企画のために、
IPO以降の全ての決算短信に目を通しています。(笑)

 * * *

■<7532>ドンキホーテHD理論株価[1998-2002年]

IPOからの5年間の推移です。
公開後しばらくして人気が出て株価は10倍以上になり、
その後急落しています。

株価は買われ過ぎていましたが、
理論株価を見ると、変動はありますが、
会社がしっかり成長しているのが分かります。

7532_19982002


■<7532>ドンキホーテHD理論株価[2003-2007年]

上場6-10年目。成長が持続していますが、
下方修正も多く理論値・株価とも横ばい気味。
停滞期といえるでしょうか。

2004年は放火事件の影響がありました。
2005-2006値の高値はAKB効果でしょうか。

7532_20032008


■<7532>ドンキホーテHD理論株価[2008-2012年]

上場から10-15年目。
2008年のリーマンショックの影響から、
2009年2月には大幅下方修正し、
上場後初の減益決算になりました。
理論値と同期して株価も急落しましたが、
ここが長期で見れば仕込み時。
その後、業績は急回復し、
右肩上がりで急成長していきます。

7532_20082012


■<7532>ドンキホーテHD理論株価[2013-2017年]

上場16-20年目。
成長ペースはゆるやかになりましたが、
業績ブレも少なくなり綺麗な右肩上がりで
理論株価が上昇を続けています。
株価は2015年にかけて人気化しピークをつけました。
以降、株価が理論上限を上回っています。

7532_20132017


 * * *

<7532>ドンキホーテHDメモ
 IPO初値(1998/06/19): 246円
 現在の株価(20017/10/27):4,675円 (約19倍)
 理論株価:240→2,691円 (約11倍)


株価は常に変動しています。
需給が優先する短期投資では、
理論値より株価が上か下かは、
あまり関係ありませんが、
長期的には理論値に収斂します。

そして成長企業の理論株価は、
超長期に渡って上昇を続けます。

理論株価に基づく成長企業への長期投資は、
時間のかかるスロートレードになりますが、
誰でもできる再現性の高い投資方法です。


ありがたいことです。

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2017.10.22

【はっしゃん】理論株価と長期投資

今日は、はっしゃんが銘柄分析に使っている
理論株価の仕組みについて紹介します。

はっしゃん式理論株価は、
下の式で計算しています。

理論株価=資産価値+事業価値
 資産価値=BPS×割引率(自己資本比率により割引評価)
 事業価値=EPS×ROA×150×財務レバレッジ補正

まず、資産価値は企業の1株純資産をベースに
自己資本比率で割引評価します。
 80%以上:80%
 67%以上:75%
 50%以上:70%
 33%以上:65%
 10%以上:60%
 10%未満:50%
日本株の自己資本比率は40%程度なので、
平均するとBPSの65%評価です。
また、日本株の平均PBRは1.3倍程度なので、
およそ半分のウェイトを資産価値で評価します。

 * * *

次に事業評価ですが、
 事業価値=EPS×ROA×150
で評価しますが、次のように変形できます。
 事業価値=PER15倍×ROAの10倍
日本株の平均PERは約15倍。
同じく平均ROAは5%程度なので、
PER15倍の50%。
つまり、残りの半分のウェイトを
事業価値で評価していることになります。

また、事業価値計算時のROA上限は、
20%としていますので理論株価のPER上限は、
ROA20%以上の優良銘柄で
 15×2倍=PER30倍
となります。

さらに資本効率によって財務レバレッジ補正
 財務レバレッジ補正=1/[0.66<=(自己資本比率+0.33)<=1]
が適用されます。
 レバレッジ1.5倍以下:1倍
 レバレッジ2倍:1.2倍
 レバレッジ2.5倍:1.36倍
 レバレッジ3倍以上:1.5倍

このように事業価値はROAによって、
PER0~30倍の範囲となり、
さらにROE(財務レバレッジ)によって
PER0~45倍に補正されます。

そして、事業価値のさらに2倍を
上値メドとして理論上限に設定します。
理論上限の範囲はPER0~90倍です。

※EPSは銘柄によって純利益ではなく、
 経常利益×実効税率で計算しています。

結局、理論株価が何をしているかというと、
市場の行き過ぎた評価の補正ですかね。
買われすぎた価値を売られすぎた価値に付け替えて、
長期的にみて妥当範囲に修正します。

 * * *

最後にもう1つ評価率があります。
理論株価は最初は、上の式まででした。
当初は、株価を含む指標を対象外とし、
純粋に財務指標だけから計算していましたが、
リーマンショックを経験し、この考えを捨てました。

恐慌時には決算より前に株価が先行暴落し、
直近決算が黒字のまま倒産してしまいます。
決算で財務指標を確認では間に合わないのです。
そんな理論株価に価値はありません。(笑)

評価率の適用対象はPBR0.5倍未満となります。
 0.5倍以上:100%
 0.41~0.49倍:80%
 0.34~0.40倍:66%
 0.25~0.33倍:50%
 0.21~0.25倍:33%
 0.04~0.20倍:5~25% ( (pbr / 5 * 50) + 50 )
 0.00~0.03倍:0.5~2.5%( (pbr - 1) * 10 + 5 )

 * * *

はっしゃんが理論株価を
利用しているのは長期投資目的です。

需給が優先する短期投資では、
理論値より上か下かは、あまり関係ありませんが、
短期的に上昇している銘柄も
長期的には理論値に収斂します。

3年、5年スパンで理論株価が
上昇し続ける銘柄に長期投資しておくと
株価も連動して上昇する。

長期投資でも理論値より上か下かではなく、
右肩上がりで株価と理論値が連動して
上昇していることが重要です。

 * * *

Riron_web1_3

最後に上記の計算式で成長率と財務3指標から、
5年先までの理論株価を計算するツールを
はっしゃん監修で提供していますので、
理論株価と長期投資について体験してみてください。
 5年後株価計算ツール

Riron_web3_4

これ、未来の理論株価を計算するツールですが、
例えば、5年前データなど過去の情報を
指定することでバックテスト的にも使えます。

ご参考になりましたら幸いです。

ありがたいことです。

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2017.10.14

【はっしゃん】マネジメントと長期投資

長期投資をマネジメント視点で
考えてみましょう。

いちばんよい状況は、
「すべてがうまくいっており、
 何もすることがない」
状況です。

逆に避けなければならない
いちばん悪い状況は
「手詰まりになっていて
 何もできない」
状況です。

実のところ、
「どちらも何もしない(できない)」
わけですよ。(笑)

では、2つの違いは何か?
それは、
「切るべきカード」
を持っているかどうかです。

 * * *

前者は、すべての銘柄が含み益、
業績もシナリオ通りに推移して、
余裕資金も確保しており、
何らかのイベントが発生するまで
何もすることがない状況。

よい状態でインシデントが発生しても、
切るべきカードはいくらでもあります。

このよい状態を維持するために、
分析したり、リスク管理をする
これが長期投資における
マネジメントだと思います。

 * * *

逆に後者の状況は、
ほとんどの銘柄が含み損となり、
業績も把握できておらず(笑)
追加する資金もなく、
もう運を天に任せるしかない状況。

最悪の状況に残されたカードは、
すべて損切りして、
退場するくらいでしょうか。(笑)

最悪の状況に追い込まれないために、
ある程度の犠牲を払ってでも
戦略的優位を保つように努めるのも、
長期投資のマネジメントですね。

 * * *

すべて計画通りのシナリオであれば、
マネジメントなんて不要ですし、
誰でも成功できるはずですが、
ほとんどは、そうなりません。

マネジメントの99%は例外処理。
シナリオ通りに進まなかったとき何をすべきか。
どうやって復旧するか。
ここが勝負の分かれ目です。

そのためのルール、リスク管理。
マネジメント力、メンタルコントロール
自分を戦略的優位におくこと。

 * * *

そして、戦略的優位は何かというと、
・実現利益、含み利益とリスク許容度
・潜在的な期待利益と確実性
の担保ですね。投資ですもん。

また、そのためのマネジメントは、
・戦略的優位のためのリスク管理
・利大損小オペレーション
となります。

簡単に言うと「損切り」はしておけ(笑)
ということです。

ありがたいことです。

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2017.10.12

【はっしゃん】月次分析<3221>ヨシックス


はっしゃんです。

ヨシックスの9月月次です。
 全店: 125.4%
 既存店: 100.8%
既存店2ヶ月連続100%超。
累計は中間予想114.4%に対し122.5%。

3221

上期は7月除き好調で上方修正の期待。
株価は9月高値2560円をピークに調整。
高値更新なるか。

ありがたいことです。


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2017.10.09

発掘チャート<1987.10.19>ブラックマンデーから30年

はっしゃんです。

発掘チャートのエントリーでは、
様々な銘柄の記憶に残すべき場面を
株価チャートで再現して
お楽しみいただこうという企画です。

第16回は今から30年前。
史上最大の株価暴落と呼ばれている
ブラックマンデーは、
日本市場ではNY市場暴落の翌日、
 1987年10月20 (火曜日)
に発生。

わずか1日で
 NY市場:-22.6%(-508ドル)
 日経平均:-14.9%(-3836円)
の大暴落となりました。

以下は、ブラックマンデー時の
各業種の代表銘柄の株価チャートです。

■<1925>積水ハウス -300 (-15.2%)
Bm1925


■<2503>キリン -362 (-17.2%)
Bm2503


■<3402>東レ -100 (-11.6%)
Bm3402


■<4063>信越化学 -381 (-19.2%)
Bm4063


■<4502>タケダ -454 (-15.1%)
Bm4502


■<5108>ブリヂストン -182 (-15.2%)
Bm5108


■<5401>新日鉄 -540 (-12.3%)
Bm5401_2


■<6301>コマツ -95 (-13.7%)
Bm6301


■<6758>ソニー -227 (-10.9%)
Bm6758


■<7203>トヨタ -300 (-19.1%)
Bm7203


■<8058>三菱商事 -200 (-16.4%)
Bm8058


■<8604>野村證券 -485 (-11.6%)
Bm8604


■<8801>三井不動産 -381 (-18.8%)
Bm8801


■<9432>NTT -1275 (-8.9%)
Bm9432


■<9501>東京電力 -971 (-15.2%)
Bm9501

※株価は現在までの株式分割・併合を補正
 したもので当時と異なる場合があります。

この日は、ほとんどの銘柄が業種に関係なく
ストップ安となりました。
(その多くはストップ安売り気配の一本値)

チャートを見てわかるように、
暴落の一方で出来高はかなり少なく、
買い向かった人がいないのが分かります。

また、日経平均の下落率がNY市場より低いのが、
各銘柄の下落率から分かります。
平均15%くらいになりますよね。

日本市場にはストップ安ルールがあるため、
1日の下落幅に制限があるのです。

この日経平均とNY市場の下落率の差が、
日本株のさらなる下値余地を生み、
ストップ安でも買いが入らなかったのです。

なお、当時のNY市場にはサーキットブレーカーが
導入されていなかったのですが、
ブラックマンデーを契機に導入されました。

これだけの大暴落となったブラックマンデーですが、
リーマンショックや9.11NYテロと異なり、
実は、直接原因がはっきりしません。

当時アメリカの財政赤字や貿易赤字、
プラザ合意後の為替相場を背景に、
逆指値のような自動売買プログラムから、
売りが売りを呼んだと言われています。

結局、日本市場では多くの銘柄が、
翌日ストップ高となり、株価も回復しました。

もっとも、暴落→暴騰で終わりではなく、
1ヶ月以内にほとんどの銘柄が、
さらに安値を何回か更新しています。

しばらくは不安定な値動きでしたが、
リーマンショックと比べると、
影響は軽微だったといえるでしょう。

そして、ブラックマンデーの半年後には、
日経平均でも全値回復となり、そこから
1989年12月のバブル相場頂点に向けて
日本史上最大の株価バブルが始まるのです。

 * * *

私たちは株価チャートを
結果から見て評価する傾向にありますが、
実際の相場は現在進行形ですから、
当時の業績や市場期待、需給を投影した
株価チャートは貴重な実録データです。

・ブラックマンデー(1987年)
・バブル相場(1989年)
・ITバブル(2000年)
・NYテロ(2001年)
・リーマンショック(2008年)
・東日本大震災(2011年)

「賢者は歴史から学ぶ」といいます。
今も昔も株式投資の基本コンセプトは
「将来、値上がりしそうな株を買う」
ということで同じですから、
過去を知るということは、
未来を知ることに通じると思います。


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2017.10.04

【はっしゃん】3年固定ルールと長期投資

時間を制する者が長期投資を制する。
長期投資の最大の武器は「時間」です。

売買判断力や銘柄分析力には個人差がありますが、
時間はすべての人に等しく与えられています。

あなたが売買や分析の達人でないのなら
1銘柄だけでもよいので期間固定ルールを
試してみてはいかがでしょうか?

 * * *

はっしゃんが短期投資から長期投資に転向したとき、
長期投資の練習に3年固定ルールを採用しました。

それは、
「とにかく3年間は売らない」
という単純なものです。
(ただし、損切りルールは優先)

最初は長期投資のつもりでも
「ちょっと大きく上がった」
「逆に下がりそうになった」
「あるいは何ヶ月間も動きがない」
ことで、売りたくなっていませんか。

保有期間ルールの概念を持っていないと
そのようになるのが普通です。

長期投資を目指すなら、
期間固定ルールは試してみる
価値があると思います。

例えば、マラソンと100m走では
練習方法は違いますよね。
「最初に投資期間の方針ありき」
というのも1つの練習方法です。

まっとうな成長企業に投資していれば
企業価値は長く保有するほど高くなります。
3年間の成長プロセスを株主として
体験することは、とても大切なことです。

実際にやってみると分かると思いますが、
3年間、株価が買値を下回らない企業を
探すこと自体が極めて難易度が高いものなので、
とても勉強になります。

3年間やってダメだったら、
選んだ銘柄が間違っていたと思って
やり直せばいいじゃないですか。(笑)

もちろん、損切りは必要ですが、
長期投資における「時間の力」を
実体験することこそ重要だと思います。

つまり、
 「長期投資は3年満期の定期預金」
ということです。
損切りできないと、元本は減りますが。(笑)


ありがたいことです。

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2017.10.01

発掘チャート<日経平均>2008年10月リーマンショック大暴落

新ブログに移管しました。
http://hashang.kabuka.biz/discover/lehman


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