« 2017年10月 | トップページ | 2017年12月 »

2017.11.23

成長の軌跡<7202>マクドナルド

はっしゃんです。

「成長の軌跡」の企画では、
成長企業のIPOから現在までの、
超長期間に渡る成長のドラマを
株価チャートで振り返ります。

第3回は「デフレの勝ち組」として
現在も外食産業の時価総額1位に
君臨する日本マクドナルドです。

株価チャートには「理論株価チャート」を使いますので、
株価と同時に業績推移も見ることができます。

理論株価チャートは、
・緑色ライン:資産価値
・橙色ライン:理論株価(資産価値+事業価値)
・水色ライン:理論上限
から成っており、四半期ごとの
財務指標から計算されています。

なお、はっしゃんは、この企画のために、
IPO以降の全ての決算短信に目を通しています。(笑)

 * * *

■<2702>マクドナルド[IPO-2002年]

1995年に210円だったハンバーガーを
130円に値下げ。さらに80円、59円と値下げし、
「デフレの勝ち組」ともてはやされました。

ちなみに、ジャスダック上場時(2001年)の
ハンバーガー価格は平日65円。(笑)
マクドナルド株の不幸は成長段階ではなく、
業績ピークが上場となってしまったこと。
IPOの段階で外食業界1位でした。

上場後、まもなく牛肉BSE問題がクローズアップ。
牛丼チェーンが牛丼販売を取りやめるなど、
大きな社会問題となり、業績も急速に悪化。
株価も理論株価と連動して下落します。

M2702_2002


■<2702>マクドナルド[2003-2007年]

上場3-7年目。
価格競争の後遺症でブランド価値が低下し、
業績はしばらく低迷を続けますが、
100円マックや24時間営業店舗の増加、
えびフィレオ、メガマックなどの
高価格商品も拡充し業績回復に転じます。

この期間で特筆すべきなのが、
株価と理論株価の非連動性。(笑)
一部の優待株に見られる現象ですが、
業績悪化にもかかわらず、
株価は一定の水準を維持しています。

M2702_2007


■<2702>マクドナルド[2008-2012年]

上場から8-12目。
リーマンショックによる不景気が、
デフレの勝ち組に追い風となります。
100円マックでのバリュー戦略に加え、
クォーターパウンダーなどの高価格商品、
テキサスバーガーをはじめとする
期間限定メニューもヒットし、
業績の回復が続きます。

この期間、株価は理論株価と連動しています。

M2702_2012


■<2702>マクドナルド[2013-2017年]

上場13-17年目。
2014年に使用期限切れ鶏肉問題が発覚。
その後も異物混入など問題が続き、
ブランドイメージは失墜します。

業績は2年連続赤字となり、
上場以来、最大の危機を迎えますが、
原田氏に替わり社長に就いたカサノバ氏により、
少しずつ改善が進められ、
2016年からは業績も回復。

株価も期待先行で急上昇となりました。
この期間も株価と理論株価は非連動。(笑)

M2702_2017

マクドナルド株の特色として、
業績悪化局面での株価の底堅さが挙げられます。
株主優待が大きく関係していると思われ、
不振企業を個人株主が下支えする構図。
もっとも、IPOから17年を経て株価は、
 4,700→4,695円 (2017/11/22現在)
と、全く上昇せず。

残念ながら、成長ピークを過ぎた企業、
株価と理論株価が連動しない企業の場合、
長期投資をしてもリターンは少ない
という失敗事例になります。

長期投資は、ただ長く持てばよい
というものではありません。

それでも、右肩上がりの時期に
理論株価で買っていれば、
2-3倍にはなっていますが。

 * * *

<2702>マクドナルドメモ
 IPO初値(2001/07/26):4,700円
 現在の株価(2017/11/22):4,695円 (0.99倍)
 理論株価:2590→1544円 (0.6倍)


株価は常に変動しています。
需給が優先する短期投資では、
理論値より株価が上か下かは、
あまり関係ありませんが、
長期的には理論値に収斂します。

そして成長企業の理論株価は、
超長期に渡って上昇を続けます。

理論株価に基づく成長企業への長期投資は、
時間のかかるスロートレードになりますが、
誰でもできる再現性の高い投資方法です。


ありがたいことです。

| | コメント (0)

2017.11.11

【はっしゃん】商品・サービス価値と長期投資

商品でもサービスでも、
ターゲット層を広げれば広げるほど、
ニーズは曖昧になり、
より多くのライバルと競合することになる。

スケールメリットがこれを上回る場合は、
ロープライスで勝負できる。

逆にターゲット層を絞り込めば、
競争相手は少なくなるが
市場パイそのものが小さくなる。

市場が小さい場合でも、
ニーズをとらえ商品・サービス価値を
差別化することでプライスを上乗せできる。
さらに、改善を重ねることで
競合が真似できないオンリーワンを狙える。

おおむね前者が強者の戦略であり、
後者は弱者の戦略となる。

 * * *

スケールメリットはグローバル化、IT化の時代。
海外拠点を活用し、またAIを利用することで、
世界規模で効率化できる。

差別化の追求はイノベーションを産み、
商品・サービス価値を再定義する。
新しい価値の前に、既存価値は破壊される。

エクセレントカンパニーは、
スケールメリットとイノベーションの
2つを同時に成し遂げ、
新しい商品・サービスを世に問う。

世界的にIT勝ち組へ富が集中し、
その影響が大きくなる中、
市場経済下では、無数の競争が続いている。

 * * *

企業の成長エンジンは、
商品・サービス価値の優位性であり、
競合との差別化である。

AmazonやiPhoneの新サービスに
触れるように、投資先企業の
商品・サービス価値を知ることは、
長期投資のキーポイントになる。

成長企業への長期投資は、
商品・サービス価値の分析と、
その検証の繰り返しなのだから。

株価の値動きだけでなく、
その裏の企業価値や差別化ポイントを理解し、
分析し続けることで、
長期投資の成功率は少しずつ
向上していくように思う。(笑)

あなたは、投資先企業の
商品・サービス価値を見ていますか?
株価を見ているだけですか。

ありがたいことです。

| | コメント (0)

« 2017年10月 | トップページ | 2017年12月 »