(37)音楽配信ビジネス

2005.04.13

【はっしゃん】iTMS日本版は成功するか?

相互リンクをさせていただいている
成長株で億万長者さんのところに
とても興味深い記事がありましたので、
トラックバックしてみたいと思います。

テーマは、iTunes Music Store日本語版は
成功するか?です。

少し前、iPod shuffleの発売のとき
アップルのマーケティング担当者が
消費者の利便性指向とバリュー指向の
2つのポイントでその優位性を
説明していました。

成功するサービス、商品は、
利便性もしくは、バリュー性に
秀でている必要があるのだそうです。

ここでは、この利便性とバリュー性の
2つのポイントからiTMS日本版を
否定してみたいと思います。(笑)

まずは、利便性。
いまのところiPodとiTunesは、
マックもしくは、Windows2000かXP以降の
パソコンを必要としています。
さらにiTMSには決済手段も必要となります。

ケータイですぐに購入し、そのまま視聴ができる
着うたフルと比べると音楽配信サービスとしては
決して利便性がよいとはいえません。

ポケットに入れるアイテムのうち
ケータイとiPodのどちらか1つ選ぶとしたら、
ケータイだと思いませんか?

iTMS対応ケータイという動きもあるようですが、(笑)
ケータイはその利便性でライトユーザーを
確実に獲得するでしょう。

次にバリュー性ですが、
アメリカでのiTMS価格は
1曲99セント。アルバム9.99ドル。

日本の音楽配信サービスはさらに高価で、
CDなどの既存メディアより割高といわざる得ません。
仮にアメリカの価格でサービスが実現できたとしても
日本には、より安価で気軽に利用できる
CDレンタル店が広く普及しています。

レンタル店ではアルバム1枚2〜300円で
CD音質が手に入ります。
低価格志向の強いレンタル利用ユーザーを
振り向かせるためには、少なくとも
競合する価格帯で勝負をする必要がありますが、
さすがに、そこまでの値下げは難しいでしょう。

つまり、日本におけるiTMSは、
現時点でも利便性とバリュー性の両面で
既存のサービスより劣っていることになります。

今の動向を見ていると音楽業界は
CDシングルの利権は音楽配信サイドに分配し、
アルバム利権を既存流通で確保するようです。
現時点で、これは無難な選択でしょうが、
いつまで続くかなとは思います。(笑)

アメリカで成功したビジネスが
日本で失敗することは、よくあることです。
逆もありですけどね。

ここまでの音楽配信の記事を読まれた方は、
真の結論について、
お分かりだと思いますけど
あえて、iTMS日本版の失敗を
予言しておきましょう。(笑)

ありがたいことです。

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2005.01.27

【はっしゃん】オリコンの挑戦

音楽配信関連の本命として、
スター銘柄となっているオリコンですが
音楽配信サービスを2/8から開始すると
正式に発表しています。

オリコンが組む相手がアップルであれば、
最強の組み合わせだったのですけど、
さすがに、実現しませんでした。

音楽配信ビジネスの現状については、
度々、取り上げてきていますが、
果たしてオリコンの挑戦は、
成功するでしょうか?

オリコンが配信する形式は、
MicrosoftのWMAという形式です。
この形式のファイルは、
Windowsでは聞くことができますが、
携帯型オーディオで市場シェア70%
を占めるiPodで聞くことができません。

オリコンの強みは認知度の高い
オリコンチャートと音楽配信の
連動性になるのですけど、
iPod非互換というのがネックに
なる可能性が高いでしょう。

楽曲の値段も1曲200〜300円なので、
CDレンタルなどと比べると
割高な設定になっています。

ただし、今回のサービスコンセプトが、
オリコン自体の存在価値でもある
「音楽市場の活性化」にある点には、
大いに共感できます。

オリコンは、アップルのように、
日本の音楽市場の利権を
「盗み取ろう」などという
野望を持っているわけではなく、
時代の要請に従って、
情報配信の仕方をシフトさせている
だけとも言えるからです。

とりあえず、個人的には
オリコンの挑戦を応援したいと思います。
株は買いませんけどね~。(笑)

ありがたいことです。

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2005.01.24

【はっしゃん】アップルの野望その6

今日は、音楽配信ネタ。
アップルの栄光ある孤立政策について。

さて、世界中を探してみても
ビジネスとして成功している音楽配信サービスは、
アップルのiTunes Music Storeしかありません。

これまでの記事で何度も指摘してきたように
そもそも、BtoCのコンテンツ配信サービスは
簡単なものではないのです。

iPodとiTunesを有するアップルは、
楽曲の購入からPCによる管理や視聴
さらには、iPodでの携帯視聴まで
必要なものを全て揃えているところに
絶対的な強みがあります。

ソニーも同じように楽曲購入から
管理、プレイヤーまで揃えていますが、
独自仕様の著作権管理手法が不評な
Sonic Stageがワースト評価
なっているくらいですから、
今のままでは、成功の見込みは全くないでしょう。

一口に音楽配信関係といっても
アップルとそれ以外では
天と地の差があると思わねばなりません。
それほどサービスの質には差があります。
ダウンロードした音楽ファイルで
何ができるかを考えてみてください。

アップルならば、全てを行うことができますが、
他社では、エクスプローラでファイルコピーしたり、
ほとんど売られていないWMA対応の
プレイヤーでなければ再生できなかったり。
あるいは、購入PC以外では視聴さえできなかったり。
これで、誰が利用するの?というレベルです。

さて、アップルは必然的にMicrosoftやソニー
との対決を意識した施策をとっています。
というよりも、業界全体を敵に回して
栄光ある孤立政策をとっている
といってもいいでしょうか。

iPodやiTunesではWindows Media ファイルは、
MP3に変換しなければ視聴できませんし、
ソニーのATTRAC形式には対応すらしていません。

さらに、iTunes Music Storeで
購入した楽曲はiTunesおよびiPodでは
問題なく聞けますが、「FairPlay」という
独自の著作権管理が施されているので
そのままでは他システムで聞くことはできません。

そして、アップルは「FairPlay」を他陣営に
ライセンスせず、iTunes Music Storeだけで
独占販売する手法を続けています。

当初は、他陣営も冷ややかでしたが、
携帯オーディオソフト市場で
アップルが独走状態を続けており、
音楽配信でも一人勝ちが濃厚ですので、
さすがにシャレにならなくなってきました。

Microsoftとソニーの接近には、
このあたりの事情があるものと思われます。
しかしながら、もう勝負は決まっている
ようにも思えます。

アップルには、敵はいませんでしたが、
(非合法のファイル交換ソフトを除く)
他陣営には、iPodもiTunesもないし、
アップルという強敵がいるわけです。

ようするに、
「今のところ日本市場でもアップル以外の
 音楽配信サービスに成功の可能性はない。」
ということです。
(ただし、非PC陣営の着うたは除きますが。)

ありがたいことです。

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2005.01.18

【はっしゃん】アップルの野望その5

携帯型オーディオと音楽配信の世界は、
今や確実にアップルに支配されようとしています。

ソニーやマイクロソフトの世界も
うんざりですが、(笑)
果たしてアップルの支配する世界は、
どうなのでしょうか?

今日は、アップルによる少し先の世界を
シミュレートしてみましょう。

 * * *

それは200X年末のこと。

アップルは、圧倒的なブランド力で
携帯型オーディオの80%超を支配し、
もはや弱小連合となったソニーと
マイクロソフトの陣営も
白旗を揚げるのは時間の問題でした。

「iPodと連携できる唯一のソフトウェア」
であるiTunesは、全てのパソコンに
プリインストールされています。

他の音楽ソフトでは、iPodが使えませんので、
消費者は、iTunes以外のソフトを
支持しなくなっていたのです。

音楽配信もアップルの独占市場となりました。
WMA陣営の楽曲はiPodで聞くことができませんし、
iTunes Music Storeで販売される楽曲は、
携帯型オーディオでは、iPodでしか
聞くことができないのです。

アップルは、独自のセキュリティ規格である
FairPlayのシステムを他の陣営に
ライセンスすることを拒否していました。

レーベルは、アップルと敵対することを
あきらめるしかありませんでした。
消費者の支持を得ているのは
アップルに他ならないのです。

オーディオメーカも1社、また1社と
アップルの軍門に下っていきました。
アップルとライセンス契約を結び、
iPodの互換機を作るしか彼らに生き残る道は
残されていなかったのです。

マックの失敗を経験しているアップルは、
音楽ビジネスではしたたかでした。

そして、ついに歴史的な日が来ました。
その日は、前王者ソニーにとっては、
VHSベータ戦争の敗北以来の
屈辱的な日になりました、。
ソニーはアップルとライセンス契約を結び、
iPodと互換性のあるウォークマンを発表しました。

同じ日、ジョブズは、新型iPodとともに
完全CD音質の音楽配信を開始すると発表しました。
日米のレーベルもオーディオメーカーも
アップルへの賛同を表明しました。

アップルのiPodによる音楽市場支配は、
ここに成ったのです。

 * * *

このままでは、このシナリオの可能性は、
高いと言わざる得ないですね。

ありがたいことです。

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2005.01.14

【はっしゃん】アップルの野望その4

先日、アップルからフラッシュメモリタイプの
iPod Shuffleが発表されました。
日本でも明日1/15には店頭に並ぶはずですが、
すぐに完売になると予想されています。

今日はなぜ、iPodにこれほど人気があり、
ソニーなどの他社に同じ事ができないのか
書いてみたいと思います。

先日の米MacWorldでアップルから
メモリオーディオプレイヤーの発表があり、
即日発売されることは既定路線となっていました。
(12/15の記事でも書いています。)

アップルはHDDオーディオで90%もの
シェアを持っている圧倒的な首位メーカーですが、
携帯型オーディオ全体の30%を占める
メモリオーディオを持っていませんでした。

今回の新型iPodは、512MBタイプで10,980円
1GBタイプでも16,980円と競合他社の半額程度!
という戦略価格に設定されています。

これでは、勝負は最初から決まっています。(笑)
では、アップルになぜこのようなことが可能なのか?
理由は、大きく3つあります。

まず製造原価からいうとiPodは
他社製品を圧倒する販売数量を見込めることから
部品メーカーに対しても強い発言力を持ち、
他社よりも有利な条件でのコミットが可能になります。

次に営業的にはiPodは超人気商品のため、
メディアが勝手に宣伝してくれますし、
口コミ効果も大変なものです。
従って、広告費が必要ありません。

さらに製品力では音楽管理ソフトとして
評価の高いiTunesがあります。
他社のメモリオーディオソフトには、
キラーアプリはないので一人勝ちです。

iPod Shffleが低コストを実現するために
液晶部品などをカットすることができたのは、
iTunesの存在が重要な役割を果たしています。

この3つのアドバンテージを持つアップルと
勝負できる会社はないでしょう。
ソニーでもマイクロソフトでも。

いずれiTunesは日本のパソコンにも
プリインストールされてくると思われます。

そして、それと時を同じくして
iTunes Music Storeが華々しく
オープンすることになるでしょう。

日本の音楽配信は、まだ夜明け前なのです。
主役の登場を待っているわけですから。

ありがたいことです。

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2004.12.27

【はっしゃん】音楽配信その10

今日は音楽配信の13回目。
具体例としてORANGE RANGEの事例を
取り上げてみましょう。

おじさんの中には、
ORANGE RANGEを知らない人も
多いかもしれませんが、
知らない人は紅白でもみてください。(笑)

12/1発売のORANGE RANGEの
最新アルバム「musiQ」は、
発売2週目でミリオンセラーを達成し、
12/21現在では150万枚を突破する
久々の大型ヒットになっていて
盛り上がってきています。

ORANGE RANGEのヒットは、
従来のプロモーション手法を変える
かもしれないからです。

それは、今回のORANGE RANGEのヒットが
「着うた」という音楽配信サービスとの
相乗効果によるところが大きいからです。

かつてのヒット曲の影にも、
新しいプロモーション手法が存在しました。
「東京ラブストーリー」をトリガーとした
トレンドドラマ連動タイプや
少し前のカラオケブーム便乗型など
ヒット曲は、その時代の音楽文化に合わせて
プロモーションされ、消費されていったのです。

そういう意味でORANGE RANGEの「」という曲は
音楽ビジネス史に残る1曲となるかもしれません。
音楽配信をプロモーションとして利用し、
アルバムを売るというビジネスモデルを
はじめて成功させた曲である
といっても過言ではないからです。

「花」は2004年の着うたランキング
でも第1位の曲ですが、
収録アルバムも大ブレイクしました。

従来型のプロモーションもしていましたが、
ケータイの着うたとして何回も再生されることで、
口コミならぬ着うたコミ効果で支持を増やしていき、
それがアルバムの購入につながっている
という新しい可能性を示唆してくれます。

今後もケータイの音楽配信が
ラジオやテレビと並ぶ
ミリオンセラーのインフラとして
期待できるのではないでしょうか。

音楽配信は既存の音楽流通とは競合せず、
むしろ補完関係を保つという考えです。

少し残念なのは、ORANGE RANGEが
紅白で歌うのが「花」ではなく、
おちゃらけ系の(失礼)「ロコローション」
だということですね。

ともかく、2005年の音楽業界は
明るくなりそうですよ。

ありがたいことです。

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2004.12.21

【はっしゃん】音楽配信その9

今日は音楽配信の市場規模の話題から。

先日、民間の見通しとして
音楽配信の国内市場が現在の6億円から
5年後には、66倍の400億円になる
との予測が発表されていました。

ちなみに、現在のCDを中心とした
音楽流通の市場規模は約4000億円です。

音楽配信の規模が400億円なら、
既存の音楽流通の10%程度
を占めることになるわけです。

この予測に対するわたしの評価も
「まあ、そんなもんかな?」
という程度でしょうか。
先のことを予測するのは難しいですからね。

ちなみに、5年後400億円程度なら、
既に寡占化が進んでいる
既存の音楽流通やレンタル業界への影響は
ほとんどないと考えて良いでしょう。

現在の音楽業界がファイル交換ソフトの
不正コピーで受けている経済損失と
同レベルという程度です。

音楽配信の登場で不正利用が減ると
市場は拡大することになりますから
むしろプラス効果が現れてくるかもしれません。

もっとも、先のことは分かりません。
わずか数年前までは、
インターネットもケータイも、MP3も、
ほとんど普及していなかったのですからね。

市場の動向は注視しておく
必要があるでしょう。

ありがたいことです。

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2004.12.16

【はっしゃん】アップルの野望その3

今日はアップル編の続きで
ライバル企業についてです。

さて、アップルの成功を
横目で見ながら
「見事にしてやられた」
と地団駄を踏んでいるのは、
ソニーとマイクロソフトでしょう。

音楽業界の前王者と
パソコンOSの覇者は、
アップルよりもはるかに
有利な位置にありながら、
まんまと勝機を逸して
しまいました。

マイクロソフトは、
その力を利用してWindowsの全てに
Windows Media Playerを
搭載していました。

しかし、Windows Media Playerは
今まで他ソフトで出来ていたことを
OSに組み込んだだけでしたので、
それだけでは、何かが足りなかったのです。

ソニーも強力でした。
当時の日本でトップシェアの
パソコンブランドVAIOに
Sonic Stage(旧名:OPENMG-JUKEBOX)を搭載し、
傘下のソニーミュージックを中心に
音楽配信システムまで作り上げました。

さらには、パソコンでのMP3作成を
妨害するために、自ら規格提案したCDを捨て、
CCCDという業界エゴ丸出しな規格に
音楽業界を誘導したのです。

マイクロソフトやソニーは、
次世代の音楽業界を支配するために
何億円もの経費を注ぎ込んだことでしょう。

彼らが提案した著作権管理のシステムは、
彼らのお金儲けには、都合のよいものでしたが、
MP3やファイル交換ソフトの利便性を
大きく後退させる全く使えないものでした。

アップルが3年前にiPodという
小さな携帯型オーディオを発売したとき、
一部のファンは熱狂しましたが、
音楽業界は、実に冷ややかでした。

アップルの成功と
マイクロソフトやソニーの失敗は、
既得権益を持つ企業の限界を
暗示しているようにも思えます。

マイクロソフトやソニーは、
勝者であるがゆえに、
インフラやコンテンツで
利益を上げることにこだわりましたが、
デジタル音楽の利便性を向上させるための
新しい提案は、何一つしていません。

アップルは挑戦者であるがゆえに、
インフラやコンテンツを利用して、
ハードウェアで利益を上げるしか
選択肢がなかったのかもしれません。

それでも、アップルは、
マイクロソフトやソニーよりも
確かに、ユーザーサイドにありました。
デジタル音楽ユーザーのひとりとして
「アップルの勝利に祝杯」
を上げたいと思います。

ありがたいことです。

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2004.12.15

【はっしゃん】アップルの野望その2

iPodはアメリカ市場の
HDDオーディオで90%、
携帯型オーディオ全体でも70%の
シェアを持っている圧倒的な
ブランド商品です。

来年1月には、
フラッシュメモリタイプの
iPod発売が予想されていて、
さらに、シェアが高まることが
期待されています。

アップルの音楽配信サービス
iTunes Music Storeは、
このiPod、およびiTunesと密接に
リンクしている三位一体の
関係にあります。

iPodが従来の携帯型オーディオと
決定的に異なるのは、
新しいライフスタイルを
提案したことです。

ギガバイト単位の容量を持つ
ハードディスクを採用することにより、
普通の人が所有している枚数程度のCDなら
その全てをiPodにデジタルコピーして
携帯できるようになりました。

これまでのように、カセットや
CDを交換する必要がなくなり、
iPodを操作するだけで、
全ての曲から好きな曲を選んで
いつでも聴けるようになったのです。
これがソニーのウォークマン
以来の大革命になりました。

また、iPodは技術的にも
ユーザーの利便性に対する
配慮ができていました。

iPodではパソコンにつなぐだけで、
自動的に音楽ファイルを
転送することができます。

また、IEEE1394を利用した高速転送を
当初からサポートしていて、
従来なら何十分もかかっていたような
ファイルの大量コピーを
劇的に短縮しています。

そのほかにも、IEEE1394の
バスパワーを利用して
自動充電できるようにするなど、
機能面で他社をリードしていました。

iPodは、当初こそMac用だけでしたが、
Windows用でもUSB2.0に対応し、
高速転送と自動充電をサポートして、
人気が爆発しました。

オーディオラックや
パソコンのハードディスクに
埋もれていた音楽は、
iPodの登場によって、
いつも気軽に持ち歩ける
「生きたコンテンツ」に
なることができたのです。

この利便性は、従来の音楽CDでは、
とうてい実現不可能なことです。
MP3やAACなど圧縮形式の
デジタル音楽コンテンツと
大容量のハーディスクがあってこそ
なし得たものと言えるでしょう。
技術革新がライフスタイルを変えた
といってよいでしょう。

ともかく、アップルは、
iPod初代機からわずか3年で
世界の音楽業界を
手中に収めてしまったのです。
ようやく本題に入ってきました。(笑)

ありがたいことです。

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2004.12.13

【はっしゃん】アップルの野望その1

これまでに述べてきたように、
日本の音楽配信ビジネスは、
盟主であるソニーの失敗もあり、
遅々として進んでおりません。

一方のアメリカでは、
iPod、iTunesを要して
圧倒的なブランド力を持つ
アップルコンピュータによる
iTunes Music Storeの成功もあり
一気に普及してきました。

ちなみに、アップルコンピュータの株価は、
音楽事業の売上と比例するように、
右肩上がりの上昇を続けていて、
2年前の5倍以上の水準にあります。

現在iPodは、携帯型HDDオーディオの分野で
90%という圧倒的な市場シェアを持っており、
そのブランド力で市場を支配しています。
アップルは、かつてソニーが支配していた
市場をまんまと乗っ取ることに成功したのです。
iPodの成功要因については、
いずれじっくりと分析してみたいと思います。

また、音楽ソフトiTunesは、
アップルのサイトから誰でも
ダウンロードできるようになっています。
長らく、VAIO限定を続けていた
ソニーとは対照的です。

さらに、iTunes Music Storeにおいては、
すでに1億曲の楽曲販売に成功し、
音楽配信ビジネスでも70%程度の
市場シェアを占めているようです。

最近では、アップルの成功をみて
ソニーはもちろん、マイクロソフト、ヤフーなどの
世界的なメディア企業が次々と
音楽配信ビジネスへの
本格参入を表明してきました。

かつてパソコン市場において
技術力で優位にありながら、
ビジネスにおいてマイクロソフトに
屈したアップルコンピュータですが、
今や音楽ビジネスにおける
最先端企業へと変貌しつつあります。

その先行者利益は、
決して小さいものではありません。

ありがたいことです。

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2004.12.09

【はっしゃん】音楽配信その8

今日は音楽配信の第8回。
決済方法について。

さて、音楽配信ビジネスには、
実はやっかいな問題が1つあります。
それは、お金の決済です。

音楽CDなら店頭でお金を払えば済むし、
ネット通販でも銀行振込や代引きなどを
利用することができます。

しかし、音楽配信ビジネスは、
これらの従来の仕組みは
原則として利用できません。

それには、音楽配信コンテンツの
2つの特性があります。

1つめは、デジタルコンテンツであること。
2つめは、少額決済取引であること
です。

普通の商品は「モノ」がありますので、
商品の対価としてお金を交換しますが、
デジタルコンテンツは、その特性上
情報だけで「モノ」がありません。

音楽CDのようにデジタルコンテンツを
「モノ」にしてしまうと分かりやすいですが、
音楽配信の場合は、楽曲を「モノ」ではなく
情報のまま配信することに意義があります。

そこで、情報をいつどうやって配信して
それをお金と交換するのかという、
ややこしい問題が発生します。

デジタルの世界で情報そのものを
取引するのは意外と難しいのです。

パソコンではクレジットカードを使ったり、
電子マネーを利用したりするのですが、
最初の手続きは面倒ですし、
セキュリティなどの問題も存在します。

さらに、音楽配信のメインターゲットに
なると思われる若年層は購買力も弱く、
利用できる決済方法も限られています。

もう1つの少額決済も難しい問題です。
利用者が300円の楽曲のために、
カード番号やパスワードを入力したり
することをどう思うでしょうか?

一般に単価が安価であればあるほど
決済方法は簡便にする必要があります。
しかし、手続きを簡素化しようとしても
本来は決済機能を持っていない
パソコンでは限界があります。

利便性を考えるとケータイのように
決済機能を持ったハードウェアで
配信サービスを実施することが
いずれは求められると思います。

そもそも、少額決済は直取引が基本でしたので、
現状は、金融機関ですら少額取引に適合した
決済サービスを持ちあわせていません。
つまり、サービス側は自らの投資で
決済サービスも運営する必要があるわけです。

1曲99セントで販売しているアップルでも
ハードの売上で利益を上げているものの
音楽配信では利益を上げていない
と言われています。

ネット決済が普及してきているとはいえ、
本格的な少額決済取引はサービス側にも
エンドユーザー側にも未知数の分野です。

音楽配信ビジネスでは、これらの問題に
正面から向き合う必要があるのです。

ありがたいことです。

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2004.12.07

【はっしゃん】音楽配信その7

今日は音楽配信の第7回。
音楽コンテンツを用途で
考えてみましょう。

購入した音楽CDの場合は、
家庭のリビングなどで
ミニコンポやCDラジカセで
聞くのが一般的だと思います。

みなさんも、ミニコンポや
ラジカセなどを1つくらいは
持っていますよね?

一方、同じ音楽CDでも
レンタル利用の場合は、
ダビングなどの
2次利用が中心になります。

従来は、MDやテープ。
最近のPC所有者は、
もちろんMP3などの
デジタルコピーでしょう。

ダビングしたコンテンツは、
携帯オーディオやカーオーディオ
などで聞くことが多いと思います。
(もちろん複製CDをリビングで
聞く人も多いでしょうけど。)

こう考えると、音楽配信コンテンツは、
レンタルなどのダビング需要と
極めて近い位置にあることが
分かると思います。

なぜなら、音楽配信コンテンツは、
音楽CDのように、
ミニコンポやラジカセで聞くには
あまり向いていないからです。

昨日も述べたように、
レンタルも含めて音楽CDから
MP3やCDの複製は作れますが、
音楽配信コンテンツから
音楽CDは作ることができません。
(アップルのiTunes Music Storeを除く)

従って、現状の音楽配信を
割り切って利用するのは、
あまりCDで音楽を聞くことがなく、
携帯オーディオ中心に利用する
ライトユーザーとなるでしょう。
「着うたフル」なども
このパターンになると思います。

このライトユーザーに該当するのは、
学生などの若年層が中心に
なるのではないかと思われます。

では、ヘビーユーザーは
どうでしょうか?

わたしのように、1000曲以上の
MP3ファイルを蓄積したNASを
ミュージックサーバーとして、
24時間稼働させておき、
これに、無線LANを通じて
PCやLAN対応オーディオ経由で
家のあらゆる場所で好きな音楽を
聴けるようにしている人は、
ごく少数でしょう。(笑)

このようにPCやNASなどの
ストレージ機器(ハードディスクのこと)を
ミュージックサーバー、あるいは
ホームサーバーとして利用することは
これからのデジタル音楽の
1つの形になっていくと思います。

しかしながら、今このような
利用方法をしようとすると
選択肢は標準規格のMP3しかありません。
著作権に保護された音楽配信コンテンツは、
このようなオープンな環境では、
聞くことができないからです。

音楽配信コンテンツの課題は、
とにかく利便性の向上です。
コンテンツが購入したPCやケータイ、
著作権機能付きのメモリカードからしか
聞けないようなものであるならば、
それはライトユーザー向けの
ニッチサービスで終わってしまうでしょう。

では、なぜ今できないのか?
それは、「機が熟していないから。」
ということになると思います。

ありがたいことです。

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2004.12.06

【はっしゃん】音楽配信その6

今日は音楽配信の第6回。
アップルの話に行く前に、
音楽CDやレンタル店と
音楽配信について比較してみましょう。

まず、音楽CDの市場規模ですが、
老若男女を問わず、
音楽が好きな人が該当します。

CDを再生するプレイヤーは、
数千円の安価なものからあり、
操作方法も極めてシンプルで、
(マニア向けを除く。)
誰でも使うことができます。

では、音楽配信の場合。
まず、データを管理するためのPCと
ブロードバンド環境が必要になります。

ここで2つの壁があります。
1つめは、デジタルデバイド。
2つめは、購買力。

PCは、キーボードやマウスをはじめ、
ある程度の熟練が必要な業務用機械です。
テレビやCDラジカセのように、
誰もが簡単に扱えるものではありません。

また、低価格化が進んでいるとはいえ、
PCやブロードバンド通信費は高価ですので、
購買力の低い学生や低所得者層には、
お高い買い物になります。

以上のことから考えると、
誰でも使える音楽CDと音楽配信では、
かなり市場規模の差がある
と考えるのが自然です。

また、音楽配信には
非常に強力なライバルが存在します。
1つめは、ファイル交換ソフト。
2つめは、レンタル店です。

ファイル交換ソフトは、
PCを所有している層の中でも、
特に購買力が弱く、社会的責任も低い
学生を中心に大きな支持を得ています。

ファイル交換ソフトの支持層に
有料の音楽配信が対抗するためには、
積極的な価格政策や
著作権についての啓蒙が必要でしょう。

次にレンタル店を利用すると
CDを市価の1/10程度でレンタルし、
汎用性の高いMP3形式や
CDそのままのCDDA形式に
合法的にデジタルコピーできます。

レンタル店で借りてきたCDやMP3は、
コンポやラジカセなどのオーディオ機はもちろん
パソコン、カーステレオ、携帯型オーディオ
など数多くの機器で利用することができます。

このレンタルCDやMP3の利便性に
音楽配信が対抗するためには、
著作権管理などの規制を取り除き、
自由に使えるような利便性を
与える必要があるでしょう。

近所のレンタル店でCDを借りて返すことと、
音楽配信で楽曲をダウンロードして決済すること。
さて、どちらが便利なのでしょうか。
それは、音楽配信側のサービス品質に
かかっているのです。

現在の音楽配信は、価格面、利便性の
どちらをとっても、ビジネスとして
成功する要因を持っていません。

ここで復習をしてみましょう。
コンテンツビジネスに必要な要素は、
次の3つ。

・誰でも使えるハード機器(ユーザーインターフェイス)
・全国的なインフラ網(通信手段)
・キラーコンテンツ(情報の価値)

現在の音楽配信コンテンツは、
全ての点でレンタルを含む
既存の音楽流通に劣っていることが
はっきりしています。

例えば。。。
iPodのような携帯オーディオを使って
ラジオのように簡単な操作で好きな曲を選曲し、
気に入った曲をボタン1つで購入でき、
そして、好きなようにコピーできる。

成功するための条件は分かっているのに、
それを実現することは、簡単ではありません。

ありがたいことです。

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2004.12.04

【はっしゃん】文書コンテンツ

今日は文書コンテンツについて。

あたり前のことですが、
音楽コンテンツと同様に
文字や写真などのさまざまな情報も
デジタル化されています。

デジタルコンテンツの記事で
テキスト情報の仕組みについて
簡単に紹介しました。

テキスト形式では、文字の種類を
文字コード表として規定しておき、
文字の情報を1つ1つ
デジタルな文字コードに変換します。
その原理は、新聞などの活字の
仕組みと同じ単純なものです。

インターネットやメールなどの
文字が中心のコンテンツでは、
テキスト形式が利用されています。
HTML言語もテキストの拡張です。

さて、テキスト形式の欠点は、
文字コードにない文字を
記憶できない点です。

例えば、写真はどうでしょうか?
写真画像は、文字コードに
置き換えることができませんので、
別の方法でデジタル化されています。
ホームページでは、HTMLという規格によって
写真と文字を組み合わせて
レイアウト表示しているわけです。

デジカメなどで普及しているJPEG形式は、
画像を1つ1つの色に分解して記録する形式で、
1画素あたりの色を、光の三原色(赤青緑)で、
それぞれ256段階で記録しています。

256段階で表現できる色の数は、
3原色で256x256x256=約1600万色で、
人間の目で認識できる色の数にほぼ等しいため、
天然色とかフルカラーと呼ばれています。
(いわゆる24bitフルカラー)

JPEG形式は、画素数が大きいほど
より細かい情報を記録できるようになります。
200万画素は、1600x1200ピクセル(画素)
400万画素は、2304x1728ピクセル(画素)
のように画素数は、縦横サイズの積になっていて
画素数を変更するということは、
画用紙の大きさを変更するのと同じことです。

このように、文書コンテンツには
テキスト、画像などの様々なデータ形式があり、
用途によって、それらを組み合わせて
デジタル文書が作られているわけです。

ありがたいことです。

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2004.12.02

【はっしゃん】音楽配信その5

今日は音楽配信の5回目。
ソニーの戦略について。

音楽コンテンツがMP3と
ファイル交換ソフトの脅威に
さらされている中で、
ソニーは分かりやすい戦略を取りました。

実は、ソニーはMD向けに
MP3とよく似た仕組みの
ATRACという規格を開発し、
MP3が普及する前から
実用化していました。

これに、著作権保護機能を付加し、
新たに開発したのが、
ソニー失敗の代名詞と呼ばれている
ATRAC3、OPENMG
という規格です。

この規格は、音楽CDから
ATRAC3形式のファイルに
データを変換したときに、
変換したパソコンの情報や、
コピー回数の制限情報などを
書き込んでいて違法コピーが
できないようにしていました。

それはそれいいのですが、
ウォークマンなどに転送するためには、
OPENMG−JUKEBOX
というソフトを使って
「チェックアウト」という
面倒なことをしなければなりませんでした。

MP3のデータは時間をかけて
ATRAC形式に変換しないと転送できません。

さらに、OPENMG−JUKEBOXでは、
音楽配信のデータも購入できたのですが、
これも著作権の制限付きのもので、
不便で使えない代物でした。

このOPENMG−JUKEBOXは、
ソニー製のVIAOには、全て入っていましたが、
他社製パソコンには入っていませんでした。
もっとも、入っていても使われることは、
なかったと思われますけど。(笑)

さらに、ソニーはCCCDという
とんでもない規格にも手を出しました。
これは、CDのデータに
規格外のエラー情報を埋め込んでおき、
パソコンに音楽データを取り込むことを
意図的に妨害するひどいものでした。

このように、ソニーなりに、
ありとあらゆる手を尽くして
正しい道を説いていたわけですが、
不幸なことに、これが自社の利益を
優先するあまり、エンドユーザーを
全く無視した形で行われていまいました。

問題はもっとシンプルだったのです。
MP3やファイル交換ソフトが普及したのは、
その利便性なのです。

万人が逮捕されるリスクを負ってまで
200〜300円でレンタルできる楽曲を
不正コピーしようと思うわけではありません。

ソニーは、世界一の音楽メーカーとして
他社に真似できないシステムを作り上げましたが、
それは、自己満足で終わってしまうようなもので、
支持するエンドユーザーはいませんでした。

ソニーがこれほどの見当違いをし、
決定的に失敗した原因は、
子会社としてソニーミュージックを
所有していたことが上げられています。

コンテンツを保有することは、
ハードウェアを普及させる利がある反面で
大きな技術革新があったときには、
その資産が逆にハードウェアの進化を妨げ、
むしろマイナスに作用することもある。
このような不名誉な教訓をソニーは、
世界に残すことになってしまいました。

市場は、待っていたのです。
合法的に快適に利用できる音楽配信システムを。
それに成功したのは、意外にも日本メーカーではなく、
一部のコンピュータマニアしか知らない(失礼)
アメリカのアップルという会社でした。

ありがたいことです。

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2004.11.30

【はっしゃん】音楽配信その4

今日は音楽配信の第4回。
ソニーとアップルについて。

さて、音楽配信を語る上で
外せない企業が2つあります。
1つは、もちろんソニー。
もう1つは米アップルです。

MP3に代表される音楽コンテンツの
デジタル第2幕において、
もっとも出遅れたのはソニーであり、
もっとも利を得たのはアップルでしょう。

1979年のウォークマンの発売以降、
CDやMDを世に送り出し、
音楽のライフスタイルと
ビジネスを変えたソニー。

その世界のソニーが、今では、
リンゴのマークの前に
かすんでみえています。

iPodはかつてソニーがやったように、
音楽のライフスタイルを変え、
ビジネスを変えようとしているのです。

ソニーとアップルの成功には、
驚くほど共通点があります。
ポイントは2つ。

それぞれ、ウォークマンとiPodという
同じような携帯型オーディオで
音楽の「ライフスタイル」を
変えたという点。

同じく、アナログレコードからCDへ。
CDから音楽配信へと
音楽の「流通」を変えたという点です。

2001年10月の初代iPod登場から
わずかに3年ですが、
MP3やネットの普及により、
むしろ機は熟していたのです。

ソニーはアップルに遅れること3年。
ようやく、今日になってMP3に対応した
ウォークマンを発表しましたが、
この3年のハンディは、
決して小さいものではありません。

なぜアップルが浮上し、
ソニーが沈んだのか。
じっくりと見ていきたいと思います。

ありがたいことです。

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2004.11.29

【はっしゃん】音楽配信その3

今日は音楽配信の第3回。
ファイル交換ソフトについて。

1998年頃から爆発的に普及し始めた
MP3は音楽業界にとっては、
開けてはならないパンドラの箱となりました。

お気に入りの曲が、パソコン上では、
1曲5MB程度のファイルとして
扱えるようになりました。

フリーでMP3の変換ソフトや
再生ソフトが数多く提供され、
やがて、OSメーカーからも、
類似機能がパソコンの標準機能として
提供されるようになりました。
(おなじみのWindows Media Playerです。)

MP3は、デジタル情報ですから
全く同じ品質で複製することができますが、
MDのような複製禁止の仕組みは用意されず、
誰でも簡単にコピーできました。

パソコンがあれば、音楽CDからMP3を作ったり、
MP3を経由してオリジナルCDまで
作成できるようになりました。

また、1998年頃のパソコンと言えば、
言うまでもなくWindows98あたりですが(笑)
この頃からインターネットが一般家庭へ
本格的に普及を始めました。

MP3は、ネット上にも不正コピーされ、
多くの人がインターネットで
音楽ファイルを探すようになりました。

そして、このようなニーズから
ファイル交換ソフトが誕生しました。
アメリカでは、ナップスター。
日本では、WinMX、Winnyと普及したソフトは
異なりますが、原理は同じです。

ファイル交換ソフトは、文字通りネット上で
お互いのファイルを交換するためのソフトです。
相手は誰でもかまいません。

自分が欲しい曲名をソフトに入力すると、
ソフトが勝手に交換相手を見つけて
必要なファイルをダウンロードしてくれます。

わざわざCDを購入・レンタルする必要なく、
ファイル交換ソフトを使うだけで
MP3ファイルが入手できるようになりました。

その結果、CDを購入したり、レンタルする人が減り、
不正コピーが横行するようになりました。
そして、音楽業界は長い低迷の時代に入りました。
(低迷は、今も続いています。)

当初、違法なものとして扱われていたMP3ですが、
いま店頭で並んでいるミニコンポ、カーオーディオ、
そして、携帯オーディオは、ほとんど対応しています。

普及の経緯はさておき、
エンドユーザーの支持を受けたMP3は、
いつの間にかデジタル音楽の
標準形式になっていたわけです。

と、ここまでが音楽配信の前置きですが、
この状況から音楽配信ビジネスは、
スタートすることになります。

面白いことに、ここまでの展開は、
日米だいたい同じなんですけど、
ここからは、かなり違うんですよね~。

ありがたいことです。

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2004.11.25

【はっしゃん】音楽配信その2

今日は音楽配信の第2回。
auの音楽配信サービス
「着うたフル」について。

「着うたフル」の目玉は、
なんといってもPCではなく、
ケータイ向けのサービスである
ことでしょう。

「着うたフル」では、
PC向けの音楽配信サービスのような
面倒なことは不要です。

音楽をいつも持ち歩いている
ケータイで購入し、ケータイに保存し、
ケータイで聞くことができます。

さらに「着うたフル」では、
MP3なんて目じゃない最新コーデック
aacPlus(HE-AAC)を採用しています。

aauPlusはiPodにも採用されている
AACをベースにCoding Technologies社が開発した
SBRを組み合わせた夢の技術なんですね〜。

AACの音質は、96KbpsでMP3の128Kbpsと
同等レベルと言われていますが、
aacPlusでは、さらに半分の48Kbpsで
CD音質であると言われています。
(聞いたことないので、なんとも。)

CDからの圧縮率が実に1/30にもなるので、
まだブローバンド並とはいかないケータイでも
4〜5分の曲なら30〜40秒で
ダウンロードできてしまうわけです。

ちなみに、気になる値段の方ですが、
だいたい1曲315円のようです。
これに、パケット料として別途ダブル定額
上限4200円が毎月必要になると思います。

対応機種には、プレイリストやシャフルなどの
再生機能も用意されているようですけど、
128MBのminiSDカードを使っても数十曲程度まで
というメモリ容量はツラいですね。
再生はケータイでしかできないようです。

このサービスは、現時点では
既存の音楽ビジネスと競合する
というほどのものではないですね。
よい補完関係にあると
いえるんじゃないかなと思いますよ〜。

ありがたいことです。

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2004.11.24

【はっしゃん】音楽配信その1

今日は、音楽配信ビジネスの第1回。
MP3技術について。

CDオーディオの登場によって
音楽コンテンツは20年以上も前から
デジタル化されていました。

CDオーディオでは、1秒あたりを
44100個の周波数成分に分解して、
1周波数あたりを16ビットの
デジタル情報として記録しています。

つまり、1秒を記録するために、
ステレオ2チャンネルの場合では、
44100×16×2の計算で
1,411,200ビットもの情報が必要になります。
(1ビットは、0か1しかない
デジタルデータの最小単位です。)

1000ビットを1Kビットにすると、
1,411,200ビットは、1411.2Kビットとなり、
1000Kビットを1Mビットとすると
約1.4Mビットになります。

ちなみに、1.4Mビットのデータは、
1.5MbpsのADSL回線でロスがなければ、
(bpsは、1秒あたりの転送速度の単位)
約1秒で受信することができます。

従って、CDオーディオのデータを、
ADSL1.5Mでダウンロードしようとすれば、
ちょうど再生時間と同じだけの
時間が必要というわけです。
60分のデータを配信しようとすれば、
60分間待つ必要があるわけですね。。。(眠)

一方で、Fraunhofer研究所で開発され
1998年頃から本格的に普及した
MP3規格の標準的な大きさは
CDと同等の音質で128Kビットですから、
1411.2KビットのCDと比べると
10分の1以下のデータサイズになります。

これを1.5MのADSL回線で受信すると
60分のデータは約6分。
4~5分程度の曲なら30秒ほどで
ダウンロードできるようになります。

MP3がなぜ、これだけデータを
小さくすることができるかというと、
CDオーディオ以上に複雑なアルゴリズムで
人間に聞こえない音聞こえにくい音
をカットしているからです。
(他の圧縮技術も原理は同じです。)

ともかくMP3などの圧縮技術の登場により、
音楽コンテンツは、CDオーディオと同等品質で
データを1/10以下に圧縮することが
できるようになりました。

この圧縮技術によって、
一般的に普及している通信インフラでも
音楽コンテンツをデジタル配信できる
環境が整ったわけです。

ありがたいことです。

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2004.11.23

【はっしゃん】CDオーディオ規格

今日はCDオーディオについて。

CDは1982年に登場し、
それまでのアナログレコード中心の
音楽コンテンツ市場を数年のうちに
デジタル化してしまいました。

CDの成功により、デジタル技術で優位に立つ
ソニーが世界一の音響機器メーカーとして君臨し、
多くの老舗メーカーが消えていきました。

CDオーディオの規格が仕様書の色から
レッドブックと呼ばれているのは有名な話です。
CDでは、アナログの音声情報を
PCM形式でデジタル録音していますが、
これは、前に紹介した文字コード情報よりは複雑です。

具体的には、アナログの音波を44100Hzの
周波数成分に分解してサンプリングしています。
これは、1秒間の音声信号を44100単位に
分解しているということです。
ちなみに、44100Hzでサンプリングした場合に、
実際に利用できる周波数は、半分の22050Hzになります。

これは、人に聞こえるほぼ上限なのですが、
アナログの世界では、規格外の音も存在しています。
しかし、より高い音をサンプリングするためには、
より詳細なサンプリングレートで録音する必要があるため、
CD規格では不要な情報としてカットされました。

CDの登場初期には、この仕様がアナログレコードと
比較されて、いろいろと議論されていましたが、
いつのまにか、CDが圧勝してしまいました。

さて、CDでは、このようにサンプリングした
音声信号を16ビットで量子化しています。
(1ビットはデジタル情報の最小単位で
それは、0か1の2進数になります。)
16ビットは、10進数では、2の16乗になるので、
0〜65535までの数値で表すことができます。

つまり、CD規格は1秒あたりを
ステレオ2チャンネルそれぞれを
44100個の周波数成分に分割し、
さらに1つの周波数成分を0〜65535段階で
記録している規格であるといえます。
(いわゆる44.1KHz16bitステレオ規格。)

レッドブックでは、そのほかにも
録音時間、メディアへの物理的な記録方法、
復号方法など、さまざまな規格が規定されています。

CDオーディオが大成功した大きな要因は、
アナログレコードの多くの欠点から
エンドユーザーを解放した点にあるでしょう。
(ここではその詳細についてはふれませんが。)

CDの登場によって、音楽はより気軽な
扱いやすい娯楽となり、市場は拡大しました。
また、ハードウェアの小型軽量化が進むとともに
デジタル技術も大きく進歩していきました。

CDのおかげで、流通している音楽のほとんどは、
すでにデジタルコンテンツとして存在しています。
このようにデジタル化の先駆けとなったCDオーディオですが、
今ではこの形式は非圧縮形式とも呼ばれるプレーンで
非効率的なデータ形式となっています。

逆にデジタルカメラやDVDなど写真・動画の分野では、
デジタルの立ち上がりが遅かったこともあり、
最初から圧縮型のデジタル形式として
普及しているのは、なんとも皮肉です。

デジタル技術の進歩がデジタルオーディオを
さらに変革しようとしているのは間違いありません。

ありがたいことです。

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2004.11.22

【はっしゃん】デジタルコンテンツ3

今日はデジタルコンテンツの
第3回です。

公開3日目にして「ハウルの動く城
を見てきました。
内容はさておき、興行的には
予想通り、好スタートのようです。

コンテンツビジネスの代表でもある
映画というビジネスモデルも
デジタル化により、作り手側やサービス側は、
大きく変わっています。

映像の加工や編集作業にデジタル技術が
活用できるようになり、作り手側のメッセージを
より豊かな表現で伝えられるようになりました。

また、作業工程の分解と分業化が可能となり、
ある工程を海外に発注したり、さらには
同時進行で協業したりということが、
より細かい工程まで可能となりました。

もっとも、映画産業においては、デジタル化が
コスト削減につながっているわけではありません。
むしろ制作費が膨れあがり、作り手側としては
ハイリスクであることは否めません。

一方、サービス側も大きく変化しました。
映画は、わずか10年ほど前にはドン底で、
斜陽産業の代名詞のような存在でしたが、
シネコンと呼ばれるマルチシアター館が普及し、
見事に復活を果たしました。

昔ながらの古い映画館が淘汰されるのは残念ですが、
顧客がより快適なサービスに流れるのは当然です。
一昔前まで映画館ビジネスが低迷していたのは、
テレビやビデオの影響などではなく、
コンテンツに頼る余り、サービス業としての
進歩がなかったからでしょう。

このように、作り手側、サービス側ともに
大きく変わったかのように見える映画業界ですが、
スクリーンの前に座ってポップコーンを片手に。。。
という基本スタイルは何も変わっていません。

エンドユーザーである人間を相手にする以上、
デジタルコンテンツも最後の最後には
アナログに変換して届ける必要があるわけです。
しかし、エンドユーザーのスタイルは、
そう簡単には変わりません。

デジタルコンテンツで新しいビジネスを考えるとき
必要不可欠なのは、技術論でもビジネス論でもなく、
エンドユーザーのライフスタイル、
そして、ユーザーインターフェイスという
実にシンプルなファクターなのです。

ありがたいことです。

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2004.11.19

【はっしゃん】デジタルコンテンツ2

今日はデジタルコンテンツの続きです。

情報のデジタル化は、
文明に産業革命以来の技術革新を
もたらしました。

分かりやすい例は文字情報です。
昔は、作家が原稿用紙に手書きで原稿を書き、
それを職人が1文字ずつ活字に起こし、
印刷機にかけて複製をしていました。
(その活版印刷機が世界三大発明ですよ~。)

さらに、それを新聞屋さんが家まで、
配達してくれることによって、
はじめて「新聞」としての
情報を伝えることができたのです。

情報を複製するためには、
手書きで移したり、複写機を利用したりなどの
別のアナログ手段が必要でした。

デジタルの世界では、
情報は数字で記憶されています。
いま読んでいるこの文字も
実際には、JISで規格が決められていて、
それを情報としてやりとりしているだけです。

例えば、「あ」という文字には、
シフトJISコードで「82A0」という
数字が割り振られています。
これを2進数に直すと、
「1000 0010 1010 0000」
となります。
情報というのは、このように
ただの数字の集まりです。

前回も述べましたが、
この数字の0と1さえ間違わなければ
全く同じものを保存・複製することが可能です。

このようなデジタルの世界では、
通信網が重要な存在になってきます。
それは、アナログの世界において、
鉄道や道路、空港などの輸送網が
重要なことと全く同じです。

情報は、デジタル通信網を通って、
全く同じ内容で複製することができます。
メールを送ったり、
ホームページの内容を閲覧したり、
みなさんが使っているインターネットも
通信網の1つです。

インターネットのおかげで
新聞屋さんが家まで配達することなく、
情報を手に入れることが可能になりました。

デジタルの世界で価値を持つものは、
モノではなく情報です。
つまり、「新聞紙」というモノではなく、
掲載されている情報そのもの。
「記事」にこそ価値があるわけです。

新聞紙はデジタル通信網では運べませんが、
記事という情報なら運べます。
デジタルの世界で価値を持つ情報そのもの。
それこそが、まさにデジタル時代の主役
といわれている「デジタルコンテンツ」です。

ここで復習をしてみましょう。
コンテンツビジネスに必要な要素は、
次の3つ。

・誰でも使えるハード機器(ユーザーインターフェイス)
・全国的なインフラ網(通信手段)
・キラーコンテンツ(情報の価値)

ユーザーインターフェイスについては
まだまだ改善の余地があると思いますが、
みなさんは、いかがでしょうか。
「新聞」は、まだ必要ですよね?(笑)

ありがたいことです。

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2004.11.17

【はっしゃん】デジタルコンテンツ

今日はデジタルコンテンツについて。

コンテンツ産業のなかでも
特に注目を集めているのが
いわゆるデジタルコンテンツです。

音楽、写真、動画、テキスト情報、ゲームなど
ネット上では、あらゆるコンテンツが
デジタルで配信されています。

デジタルの世界では、
情報は0か1の数字で
記憶されています。

従って、デジタルコンテンツの世界では
情報を劣化させることなく
全く同じ品質で複製することができます。

ここ数年で通信インフラと
大容量記憶装置の性能が大きく向上し、
ハードウェア側でも
デジタルコンテンツを受け入れる
準備が整いつつあります。

活字は、デジタルなテキスト情報へ。
銀塩フィルムはデジタルカメラへ。
アナログ放送はデジタル放送へ。

レコードは、CDなどのデジタル音楽へ?
テープは、MDからハードディスクオーディオへ?
ゲームは。。。?

おやっ?と思った方もいるかもしれませんが、
みなさんもよくご存じのように、
音楽の世界では、10年以上前から
デジタルの世界に移行しています。
また、ゲームはコンピュータプログラムなので、
そもそも最初からデジタルです。

わたしたちの周りの世界では
かなり前からデジタル化は進行していたのです。

では、これまでのデジタルコンテンツと
これからのデジタルコンテンツは、
どこが違うのか?

このあたりからは、技術論だけでは通用しない
ビジネスの世界になってきます。
続きは後日ということで。(笑)

ありがたいことです。

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2004.11.15

【はっしゃん】コンテンツビジネス

今日はコンテンツビジネスについて。

いわゆるコンテンツ産業といえば、
音楽、映画、放送、出版、ゲーム、、、
など幅広い分野を含みます。

これらの分野の共通項は、
いずれもコンテンツの内容で
顧客に満足を提供する
付加価値ビジネスであるという点です。

コンテンツは、流通に乗せるため、
CDやDVD、本といった形をとったり、
あるいは、映画や放送のような
サービスとして提供されることもあります。

インターネットや携帯電話の高速化がすすみ、
有線もしくは無線通信を通じて
コンテンツを提供するという
新しい流れがはじまっています。

コンテンツビジネスで成功するために
必要な要素は、次の3つ。

・誰でも使えるハード機器
・全国的なインフラ網
・キラーコンテンツ

インターネットは新しいサービスを生み出し、
ユーザーの選択肢は増えましたが、
音楽や映画などの従来型のコンテンツは
そのまま提供されていますし、
ネットでニュースが見えるといっても
本や新聞も読まれています。

金融や通信のような基盤産業では、
ネットによる大きな転換がありましたが、
その流れは、まだエンドユーザーが中心の
コンテンツまでは届いていないようです。

例えば、携帯電話の着メロなどは、
前述の3要件を満たしている
新しい形のコンテンツビジネスですが、
それは、新しいハードウェアによって
市場が創造された結果生まれたものであり、
既存のコンテンツビジネスに
とって変わるようなものではありません。

技術論では、全国的なインフラ網が整備され、
コンテンツ配信の可能性は大きく広がっていますが、
実際にビジネスとして立ち上げるのは、
なかなか簡単にはいかないようです。

果たして、新しい流れは、既存の
コンテンツ流通を大きく変えてしまうのでしょうか?
何回かに分けて分析してみたいと思います。

ありがたいことです。

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