投資コラム

2018.01.06

【はっしゃん】リスク・リターンと長期投資

投資におけるリターンは、
リスクと表裏の関係にあります。
 「リターンとは、リスクの報酬である」
すなわち、より大きなリターンを狙うには、
相応のリスク管理が必要となります。

例えば、
 信用取引と現物取引
 成長株投資と割安株投資
 集中投資と分散投資
 短期投資と長期投資
のような相関ファクターがありますが、
ようするに、リスク・リターンのバランス問題です。

レバレッジを掛けた信用取引は、
レバレッジ倍率に比例して現物取引より
ハイリスク・ハイリターンになります。

安値に放置された割安株は、
業績変化に乏しく、変動リスクも少ないため、
損はしにくいが、儲けることも難しいでしょう。

逆に、人気化している成長株は、
業績変化が大きいため、変動リスクも高く、
当たれば大儲けですが、外せば大損です。

また、投資先をできるだけ分散することでも、
変動リスクを軽減でき、大きな損をしにくくなりますが、
大きく儲けることも難しくなります。

逆に、投資先を少数に集中すれば、
また変動リスクも高まり、大きな利益を狙えますが、
損失も大きくなってしまいます。(笑)

投資期間についても同様で、
短期でリターンを得ようとするには、
長期で同じリターンを得るよりもリスクが必要です。
許容時間が2倍になれば、
必要リスクは半分になります。

失敗が続いてしまうということは、
リターン期待値を高く設定し過ぎていて、
自身のリスク管理スキル以上の
リスクを取ってしまっているかもしれません。

 * * *

そもそもリスクを取りたくなければ、
株式投資などしなければよいわけですから、
自分のリスク管理スキルとリスク配分を
よく考えて、勝てる投資戦略をたてましょう。

あたり前のことですけど、スキルレベルが低いうちは、
自身を過小評価して、大きなリスクを取らないことです。

例えば、はっしゃんの場合は、
 現物取引
 成長株投資(上昇局面) 割安株投資(下降局面)
 集中投資
 長期投資
のようなリスク配分です。

現在は、成長株への集中投資でリスクをとりつつ、
現物取引での長期投資でヘッジしています。

長期投資では期間リスクはヘッジされますが、
どうしても景気変動の影響が大きくなります。

一般的に景気の拡大局面では、
リスクはリターンをもたらしますが、
後退局面では暴落と破滅をもたらします(笑)
ので注意が必要です。
 ・NYテロ
 ・リーマンショック
 ・東日本大震災
ちょっと前のことです。

はっしゃんが
・月次情報
・理論株価
などの企業分析を続けている理由は、
企業業績の変化を先取りしたり、
株価と業績の連動性を検証することで、
リスクを減らし勝率を上げるためです。

2012年末から始まったアベノミクス相場も5年経過。
上昇相場は歓喜・熱狂に変わりつつあります。
投資家としては喜ばしいことですが、
兜の緒は締めないといけませんね。

ありがたいことです。

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2017.11.11

【はっしゃん】商品・サービス価値と長期投資

商品でもサービスでも、
ターゲット層を広げれば広げるほど、
ニーズは曖昧になり、
より多くのライバルと競合することになる。

スケールメリットがこれを上回る場合は、
ロープライスで勝負できる。

逆にターゲット層を絞り込めば、
競争相手は少なくなるが
市場パイそのものが小さくなる。

市場が小さい場合でも、
ニーズをとらえ商品・サービス価値を
差別化することでプライスを上乗せできる。
さらに、改善を重ねることで
競合が真似できないオンリーワンを狙える。

おおむね前者が強者の戦略であり、
後者は弱者の戦略となる。

 * * *

スケールメリットはグローバル化、IT化の時代。
海外拠点を活用し、またAIを利用することで、
世界規模で効率化できる。

差別化の追求はイノベーションを産み、
商品・サービス価値を再定義する。
新しい価値の前に、既存価値は破壊される。

エクセレントカンパニーは、
スケールメリットとイノベーションの
2つを同時に成し遂げ、
新しい商品・サービスを世に問う。

世界的にIT勝ち組へ富が集中し、
その影響が大きくなる中、
市場経済下では、無数の競争が続いている。

 * * *

企業の成長エンジンは、
商品・サービス価値の優位性であり、
競合との差別化である。

AmazonやiPhoneの新サービスに
触れるように、投資先企業の
商品・サービス価値を知ることは、
長期投資のキーポイントになる。

成長企業への長期投資は、
商品・サービス価値の分析と、
その検証の繰り返しなのだから。

株価の値動きだけでなく、
その裏の企業価値や差別化ポイントを理解し、
分析し続けることで、
長期投資の成功率は少しずつ
向上していくように思う。(笑)

あなたは、投資先企業の
商品・サービス価値を見ていますか?
株価を見ているだけですか。

ありがたいことです。

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2017.09.30

【はっしゃん】書いて覚える投資術

皆さんも小学校の頃、ひらがなや漢字を
書いて覚えた記憶があると思います。

さて、職場で前任者から500人の
顧客名簿を引き継ぐことになりました。
責任を持って引き継ぎたい。どうしますか?

いい方法を教えます。最初に全部を印刷。
そして、名前、住所などを1人ずつ
最初から自分で入力しなおしていくのです。

一度に全部を入力する必要はないです。
50人ずつなら10日で入力できます。
入力の目的は顧客名簿を記憶として
手から頭に刻み込むことです。
小学生ではないので書く必要はありません。(笑)

見るだけでは、すぐ忘れてしまいますが、
入力すると意外と覚えているものです。
珍しい名前は印象に残るので覚えやすいです。
一発変換できないし。(笑)

入力を通して頭に入っているという感覚が
重要なんじゃないかと思います。
何かのときに「ああ、あの人!」っていう。
実は、これでスタート地点。

株式投資でも四季報や決算をみるだけの人と
自分なりに整理して入力・管理している人とでは、
実は大きな差があるかもしれませんよ。
何かのときに「ああ、あの銘柄!」っていう。(笑)
読むだけで満足していませんか?

ありがたいことです。

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2017.09.03

【はっしゃん】長期投資と短期投資の違い

今日は、長期投資と短期投資の違いについて。

短期投資の場合は、
取引を重ねれば重ねるほど、
投資家個人のスキルが
投資成績に反映されます。

短期投資の世界では、
90%が負け組と言われていますが、
短期投資の才能がない人は、(笑)
この世界では、絶対に勝てません。

正直、才能がある人が
うらやましいです。
自分の才能を見切ることも
重要ですね。(笑)

 * * *

さて、長期投資の場合は、
長く持てば持つほど、
投資先企業の業績や成長性が
投資成績に反映されてきます。

長期投資の成績は、投資先企業の
経営者の能力や従業員の方々の
努力の積み重ねで決まるのです。

 * * *

短期投資には、天賦の才能と
取引数に比例した労働時間が必要です。(笑)

長期投資に必要なものは、
基本的には資金と時間だけです。

資金が活用されて実際に社会の役に立ったか。
経済的に価値あるものが成長していくという
シンプルな資本主義経済への参加です。

つまり、資本>労働です。(笑)

ありがたいことです。

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2017.06.02

【はっしゃん】理論株価から日本株の主役を考える

はっしゃんです。

時価総額上位セクターの
理論株価まとめのまとめです。

ここまでの分析で時価総額トップ20は、
ほぼカバーしています。
(除外:JT、日本郵政、武田、信越化学)

・自動車業界まとめ
http://hatsyan.cocolog-nifty.com/kabu/2017/05/post-ea29.html

・通信業界まとめ
http://hatsyan.cocolog-nifty.com/kabu/2017/05/post-c8de.html

・銀行業界まとめ
http://hatsyan.cocolog-nifty.com/kabu/2017/05/post-ef23.html

・電機業界まとめ
http://hatsyan.cocolog-nifty.com/kabu/2017/05/post-127c.html

 * * *

さて、今回の上昇相場をトランプ相場ではなく、
先導株から考える話も出ていました。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGN13H02_T10C17A5000000/
いわずと知れた世界時価総額トップのITビック5
・Apple
・Alphabet(Google)
・Microsoft
・Amazon
・Facebook
そういえば、トランプ君はビック5の
邪魔ばかりしていますが、
ビック5の上昇ぶりは凄まじいです。

確かに、この相場を、これから始まる
AIとIoT、ビックデータやロボットによる
世界規模の新テクノロジー革命の
先取りと考えると見方が違ってきます。

でも、日本株はというと・・・
やはり時価総額上位はどれも今ひとつ。
まさに主役がいない感じ。
実に残念なことです。

とりあえず、時価総額上位の中で、
新テクノロジー革命でも世界の準主役くらいは、
行けるかもしれない3銘柄をピックアップします。

・トヨタ自動車 (時価総額:国内1位、世界47位)
テスラ然り。AI&IoTで最も大きな変化が
起きると言われている産業の1つが自動車です。
今期は減益予想ですが、出遅れていた自動運転でも
NVIDIAと提携するなど巻き返しを始めています。
やはり日の丸の本命として期待したい。

7203

・ソフトバンク (時価総額:国内5位、世界100位以下)
かつてはタイムマシン経営などと揶揄されましたが、
競合企業が内弁慶な中、現グローバル市場で最先端。
ロボットやAIにも積極的でヤフー・アリババでの実績もあり。
今回も10兆円ファンド創設で新テクノロジー分野に積極投資。
トランプ君とも仲良し(笑)と存在感はピカイチです。

9984

・キーエンス (時価総額:国内10位、世界100位以下)
時価総額上位では唯一右肩上がりを続ける優良成長企業。
IoTやロボットに不可欠なFAセンサーで圧倒的強みを持ち、
AIにも実績(国内限定)があるジャストシステムを傘下に持つ
ダークホース的な存在。
他2社と比べると投資家以外への知名度は今ひとつですが、
革命に乗って世界の勝ち組になるかも。

6861

なお、これらは買い推奨ではありません。
ただの応援です。(笑)
個人投資家としてグローバル市場における
日本株上位銘柄の復活を切に願います。

ありがたいことです。

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2009.07.07

【はっしゃん】株式投資と無欲の欲


「無欲の欲」という言葉があります。
株式投資というのは、
欲と無欲のパラドックスです。

「己の欲に勝つこと。」
これが株式投資の
真の到達点であると思います。

投資家であれば、
「あの時、欲をかかなければ」
という思いが誰にもあるでしょう。

そもそも論になりますが、
株式投資のはじまりが「欲」である
ことに異論はないでしょう。

そうであるとすれば、
欲に限りはありませんから、
1つを得れば、次を求め、
次を得れば、また次を求める。
どこまでいっても
欲の尽きることはないのです。

すなわち「無欲でありたい」
と考えること自体が
株式投資と矛盾しているのです。
欲を捨て去らない限り、
苦しみは終わらない。(笑)

では、どうすれば終わるのか?
求めないことでしょうね。
株式投資を通じて、
己の欲を悟り、克服する。
欲の根源を絶つことです。

金が欲しいのか?
何のために?
幸せが欲しい?
名誉のため?
生き甲斐?

それは株式投資以外で探した方が
いいんじゃないのと(笑)

こんな世界、何にもないから、
探すだけ時間の無駄だと思いますよ。

ありがたいことです。

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2007.03.25

【はっしゃん】長期投資とインカムゲイン

長期投資スタンスでは、
下方修正だろうが増資であろうが、
配当施策に変更がない限り、
持株を売る必要はありません。

長期投資では、
 1)インカム(配当利回り)の向上
 2)株価が元本を割り込まないこと
の2点が重要です。

株価については1円損切りを
推奨していますが、
逆を言えば元本を割り込まなければ、
売る必要がないということです。

個人がキャピタルゲイン狙いで
勝負して勝てる見込みは、
ほとんどないですからね。

(ここでいう勝つとは長期的に
 勝ち続けるということです。)

投資ルール、リスク管理力、
マネーマネジメント力に劣る
個人の90%は負組です。

ランチェスター戦略の基本にあるように
勝てないところで勝負をしてはいけません。

例えばキャピタルゲイン目的のはずなのに
業績悪化が明らかであったフージャースを
下方修正するまで保有していた人は、
間違いなく投資適性はありません。(笑)

1)業績悪化を見抜けない
2)チャートが読めない
3)損切りが出来ない
4)自分で分析しない

で、勝てるわけないですよ。
相場は甘くないんです。

はっしゃんがたまたま勝っているのは、
自分自身の適性のなさを理解していて、
誰がやっても勝てる時しか勝負をしないから。
1円でも買値を下回れば
損切りするルールを守っているからです。
勝つより負けないで生き残ることが、
ランチェスター戦略の基本です。

 * * *

そして、わたしのように
投資適性がない人でも
できる投資スタンスというのが、
インカム投資だと思います。

結果としてキャピタルゲインが
得られることもありますが、
メインをインカム投資にしては、
いかがでしょうか。

短期投資より簡単ですよ。
買値より上であれば、
ずっと持ち続ければよいのです。

期待するインカムが得られる限り、
売る必要は全くない。
これが長期投資の本道です。

あるアンケートによると、
株式投資の投資経験の浅い人、
また、資産が少ない人ほど
短期投資で大きなキャピタルゲインを
期待する傾向にあるそうです。

そういう人の大部分は、
実は損をしています。

また株式譲渡課税の申告者と
所得の関係を調べたところ
ほんどの人が高収入な
富裕層だったそうです。

彼らは短期投資なんてする
必要がありませんから、
長期投資だと思いますよ。

しかし地味な長期投資、
インカム投資は、なぜか
人気ないんですよね。

はっしゃんは、
この異常な状況こそ、
投資リテラシーの低い
個人を食い物にしている
証券業界の実態である
と思っています。

資産運用、あるいは資産防衛の一手段
という株式投資本来の姿とは別に、
手頃な投機ギャンブルとして
認知されているわけです。

ギャンブルをやめて、
好きな銘柄にストレスなく
長期投資してみませんか?

ありがたいことです。

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2007.03.06

【はっしゃん】暴落時買いのすすめ

新ブログに移行しました。

http://hashang.kabuka.biz/thinking/column/bargain

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2006.11.06

【はっしゃん】地震やテロのリスク

集中投資をしていると
たまに地震やテロが
あったらどうするの?

なんて聞かれます。
・・・命さえあったら、
別に何もいらないですよ。(笑)

何回でもやり直せますし。

 * * *

実際問題として、
地震やテロは、
店舗を分散している
小売業には、
それほど大きな
驚異ではないと思います。

地震の場合は、
被害地域が
限定されるし、
津波は沿岸部しか
やってきません。

阪神大震災では、
どこか倒産しました?(忘)

はっしゃんは、
トップカルチャーで
中越地震も体験しましたが、
会社としての
実害は小さかったです。

もちろん、製造業の場合は、
地震で工場が操業停止
なんてことになれば、
大変だと思いますが、
最初から地理的リスクの
分散ができている
チェーンストアの被害は
限定的だと思います。

 * * *

次にテロ。
日本ではあまり
現実的でないですが、
似たようなケースは、
少し前にありました。

ドンキホーテを
狙った連続放火事件。
どこかの主婦が容疑者
として逮捕されました。

で、ドンキホーテ
どうなりましたっけ?

まあ、テレビで
社長は泣いていましたが、
ドンキはドンキです。

危険なんて言われていた
圧縮陳列もそのままですし。(笑)

長期的にみれば、
あまり影響はなかった
ように思います。

 * * *

投資先のリスクより、
自分の家が耐震設計に
なっているか確認する方が
先じゃないですか。

万が一の備え
できてますか?

ありがたいことです。

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2006.11.03

【はっしゃん】テストの点数

今日は3度楽しめる
ネタ物です。(笑)

 * * *

先生をしていると
保護者の方からよく、
テストの点数を上げる
方法を聞かれます。

答えはいつも
決まっています。
勉強する習慣を
身につけることです。

勉強する習慣があれば、
子どもの個性に合わせて
学力は少しずつ
確実に向上していきます。

保護者の方の多くは、
テストの点数で
一喜一憂していますが、
テストの結果には、
運不運もありますから、
長い目で見守って
やってください。

ちなみにテスト用紙をみれば、
カンニングはすぐにわかります。
原則として悪質なもの以外は、
そのままにしてあります。

カンニングの結果、
点数が上がったことを
喜んでいる保護者の方をみると
とても悲しい気持ち
になりますね。

点数ではなく
真の学力向上が
重要なことであると
伝えていますが、
見かけの点数しか
気にしない保護者の方を
多く見かけます。

子どもを点数だけで
評価しないでください。
他の子どもの点数と
比較しないでください。
そして、できるだけ
長く見守ってあげてください。

 * * *

キャストその1
 テストの点数:株価
 学力:業績 
 保護者:投資家
 勉強する習慣:優れたビジネスモデル
 テスト用紙:株価チャート
 カンニング:バブル
 子ども:あなたの持株

キャストその2
 テストの点数:投資成績
 学力:投資スキル 
 保護者:投資業者
 勉強する習慣:自分の投資ルール
 テスト用紙:ポートフォリオ
 カンニング:パクリ投資
 子ども:投資家

キャストその3
 テストの点数:時価総額
 学力:企業価値
 保護者:経営者
 勉強する習慣:社会貢献の精神
 テスト用紙:決算書
 カンニング:粉飾
 子ども:会社

監督:はっしゃん(笑)

ありがたいことです。

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