今日は、新たに購入した
3385 薬王堂の月次情報から
平均日販を計算し、
今後の業績見通しについて
分析してみたいと思います。
先日の決算発表と売買判断の記事で
以下のように書いております。
>月次情報を公開している小売業投資の場合、
>中間、四半期決算というのは、
>独自に分析している業績予想を
>確認する場でしかありません。
>通常は「おおむね予想通りの結果」
>で終わりだと思います。(笑)
具体的に、どのように分析しているのか
というと、まず下の表をみてください。

この表は薬王堂の月次売上情報に
今期オープンした新店情報を加えたものです。
月次の売上が重要なのは当然ですが、
同じように重要なのが新店と開店日です。
開店日が分かれば新店の営業日数が
計算できるからです。
先月の99プラスの日販分析では、
新店数が多いので簡易法で分析しましたが、
薬王堂は完全分析でやってみます。
さて、薬王堂は年中無休なので、
通常のフル営業店舗の場合は、
営業日数=店舗数×カレンダーの日数
になります。
ただし、新店や退店の場合は、
途中から営業することになるので、
正確な開店日や閉店日を計算しておく
必要があります。
例えば、秋田茨島店は3月25日オープン
ですから、3月の営業日数は7日間です。
それ以降の営業日数はカレンダー通りです。
薬王堂は、上期に6店、下期に9店の
新店を開店させる予定なので、
これらの営業日数を計算していきます。
そうすると、上段・下段の右下の
赤色のセルのように、全店舗の営業日数が
正確に計算できます。
また、全店舗営業日数をカレンダー日数で割れば、
期間中の実稼働店舗数が計算できます。
薬王堂の上期の場合は、
全店舗営業日数が11,545日
期間中の営業日が184日
なので、実稼働店舗数は、
62.74店舗
です。
実際の期末店舗数は、
66店舗
なので、期末店舗数と
実稼働店舗数には、約5%の差があります。
新規出店に積極的な成長企業ほど
この差が大きくなりますが、
この5%の誤差を埋めるために
このような面倒な計算をしているわけです。
そして、全店舗営業日数が計算できれば、
平均日販が計算できます。
日販=売上高÷全店舗営業日数
また、99プラス編では割愛していましたが、
同様に1店舗1日平均販管費も計算できます。
平均販管費=販管費÷全店舗営業日数
この2つの数値さえ計算してしまえば、
業績は、Excelで一発に計算できます。
それが下の表です。

上の表は薬王堂の中間決算短信から
売上、粗利、販管費、利益などの
情報を抜き出してきたものと、
それらを全店舗営業日数で割って
1店舗1日あたりの数値を計算したものです。
なお、売上と利益の関係については、
小売業投資のすすめの記事で
簡単に説明をしてあります。
こうすることで1店舗1日平均の
数字で業績を見ることができます。
薬王堂の1店舗売上は1日110万円。
この110万円という数字が日販です。
日販110万円に対して
売上原価は84.6万円。
粗利(売上総利益)は26万円。
経費である販管費は21万円かかっていて、
それを引いた営業利益が5万円です。
1店につき毎日5万円儲かるわけですね。
税金を引いた純利益は3.3万円です。
薬王堂はIPOなので情報が少ないのですが、
この上期日販と平均販管費を流用して
下期の業績も予測できます。
前期の日販があるともっといいのですが、
上期の既存店が前年度比100%なので、
それほど誤差は出てこないと思います。
薬王堂の日販は110万円ですから、
これに下期の全店舗営業日数をかければ、
売上は計算できるというわけです。
ここで、最初の表に戻ってみてください。
薬王堂は、下期に9店舗を開店する予定ですが、
赤色のセルにあるように10月~11月上旬で
既に8店舗を開店済みですから、
営業日数は新店8店分までは計算可能です。
そこで上期と同じように
下期の全店舗営業日数を計算して、
これに上期から流用した日販をかけると、
下期の売上高が計算できちゃいました。
上期と下期を足した通期予想が、
いちばん下の「はっしゃん予想」です。
なお、下期の日販は110万円から
111万円に増やしてあります。
(赤色のセル部分です。)
理由は、下期9月の既存店が107.2%と
絶好調だったからです。
この+7.2%分を6ヶ月に割り当てると
各月で約1%のプラスになります。
このように計算していくと
まだ新店1店舗を残した状態で
はっしゃん予想の売上が会社予想を
既に1.6%も上回っているのが
分かると思います。
同じように販管費も計算するのですが、
販管費は、固定費といって売上ではなく、
お店の数や営業している期間、
つまり、全店舗の営業日数に比例します。
1店舗1日の平均販管費は21万円なので、
これに下期の全店舗営業日数をかけると、
下期の販管費も計算できました。
(実際にはもう1店舗分、増えます。)
このようにして、売上、粗利、販管費から
下期の利益を計算していくと、
純利益は会社予想比+25.7%
というサプライズのある数字になりました。
妥当株価をPER15倍とすれば、
現在の会社予想では66.6万円ですが、
83.7万円になる計算ですね。(笑)
これなら、時価の70万円は、
割安なんじゃないかなと思います。
ちなみに、実際の計算は赤いセルの数値
101.0%を変更するだけで
純利益からPER15倍の妥当株価まで
すべて一発で計算できるようになっています。
利益 = 粗利 - 販管費
という単純な方程式で計算しているからです。
このように新店や月次情報から
決算結果は、おおむね予測できます。
また、四半期、中間期の決算で
粗利率や販管費に補正をかけますから、
本決算の予測精度はさらに高くなります。
まあ、素人のいいかげんな分析ですけど、
少なくとも、わたしは薬王堂に投資してみる
価値はあるかなと思いました。
特に直近10~11月は新店オープン効果で
全店売上高は、当然いい数字が出てきます。
前月のように既存店の好調が続けば、
ビッグサプライズになるかもしれないですよ。
薬王堂は、来週が10月月次情報の
発表ですから、今は短期でも長期でも
妙味があるタイミングというわけです。
個人的には、会社予想がちょっと低いのが
気がかりではあるんですけどね。
これが、ヴィレッジVのように
意図的に低い数字なのか、
何らかの経費が下期に必要なのかが
いまのところ分からないんですよ。
IPO費用とかなんでしょうか。
さて、今回わたしの薬王堂への
投資金額は1100万円です。
しょせん机上論でしかありませんが、
わたしは、この自己分析で納得し、
安心して投資をしています。
結果は成功でも失敗でも
別にどちらでもいいです。
まあ、損しない方がいいんですけど、
自分自身が納得できたら
それでいいんじゃないかと思います。
ありがたいことです。